2015年08月10日 § 『安い家』・『高い家』&『健康な家』 § の続き!!
住宅リフォーム・紛争処理支援センターが公表した
「相談統計年報」によると、シックハウス相談は減って来ているようです。
1990年代から症例が急増したことを重く受け止めた政府は、
2003年7月にシックハウス対策の実施を義務付け、シックハウス問題は解決したという理解が拡がりました。
多少知識のある方は、
・法規制を守っていれば安心
・F☆☆☆☆建材を使えば大丈夫 と思うようになったのではないでしょうか。
住宅会社も、
「最高等級のF☆☆☆☆を使っているから安心」と言っているし、知識のない方は、そのまま鵜呑みにされるのも仕方ありませんよね。
確かに、シックハウスが法規制されたことで、
◆ホルムアルデヒドの濃度は下がり、◆クロルピリホスは使用自体が禁止されました。
だから、シックハウス相談の件数が減ったのではないかと思うのですが、
原因はホルムアルデヒドだけだったの?という疑問が残ります。
多くの皆さんが誤解されていますが、
シックハウス規制で、対策が義務付けられたのは、
◆ホルムアルデヒド
◆クロルピリホス の2種の化学物質だけです。
つまり、それ以外は規制対象になっていないということです。
使えなくなった薬品の代りに、別なものを使ってよい訳です。
また、あくまで基準値以下であって、ゼロではないという所が大きな落とし穴。
『問題が起きるたびに、いつの間にか国の基準が上がっている』 ということがよくありますよね!!
猛毒のホルムアルデヒドの濃度が下がり、
毒性が低い別の化学物質が使われる。
急激に体調が悪化する人は減り、シックハウスの相談件数も減る。
しかし、ジワジワと犯されていることに変わりは無く、
いずれ健康影響を与える可能性があるのではないかと、私は危惧しているのです。
証明はできないけれども、安全が心配される化学物質は出来るだけ使いたくないと思うのです。
『予防原則』 が一番大事な考え方。
疑わしいものは使用しないという、『企業の決断』 が求められているのではないでしょうか。
~余談~ 『問題が起きるたびに、いつの間にか基準が上がっている』 一例
①アスベスト ⇒発がん性。 耐熱・断熱性にとても優れた素材と言われていた。
②フロンガス ⇒オゾン層の破壊。無害なものとして、冷蔵庫の冷媒ガスに使われていた。現在使用禁止。
※昨日のニュースで、南極のオゾンホールが縮小に転じたそうです。世界中の人々のおかげです。良かった! が・・・↓
③代替フロン(HFC) ⇒フロンガスに替るものとして、現在世界中で広く使われている。
ところが、強力な温室効果ガスで、二酸化炭素のなんと2000倍。これが大きな問題となり始めてます。
※発泡ウレタン吹付け断熱材の発泡剤に使用されたりします。安価なので使用はとても多い。当社使わない。
④電磁波 ⇒2005年に内線規程が大幅改定。 IHは20cm離れると安心だそうです・・・。
※日本では、科学的根拠がないとされていたが、いつの間にか欧州基準へ。
⑤おこげ ⇒おこげは体に良いと言って食べていた最後の世代かも。
※発がん性は本当なの? それでもおこげ大好き・・・。