近年人気の和モダンスタイル。落ち着いた和の雰囲気を感じられつつも、現代の生活スタイルに合った過ごしやすさを持ち合わせた和モダンテイストは魅力的ですよね。
野暮ったくならずおしゃれに和のデザインを取り入れるためにはどのようなポイントに気を付ければ良いのでしょうか。ここではキッチンに焦点を当て解説していきます。イメージ写真や事例も参考にしてみてくださいね。
目次
和モダンスタイルとは?
和モダンスタイルとは、現代的でスタイリッシュな洋のスタイルと、日本らしい伝統的な和のスタイルが融合したものです。利便性や暮らしやすさもありながら、どこか懐かしさを感じる落ち着いた雰囲気が魅力でしょう。
洋風なテイストに伝統的な美しいデザインや素朴な自然素材を取り入れたり、和風のテイストにスタイリッシュなインテリアを加えるなど、洋と和のどちらをベースにするかによっても、全体の印象が変わります。古民家のリノベーションや古民家風カフェの人気もあり、注目されているスタイルです。
和モダンなキッチンの作り方とポイント
なんとなく和モダンスタイルがイメージできたでしょうか。次にキッチンを和モダンスタイルにするにはどうすればよいか、作り方とポイントをご紹介します。
①色の選び方・配色
和風のテイストなら、木肌のようなベージュや畳の緑など自然な風合いのアースカラーを取り入れると落ち着いた雰囲気になります。モダンな要素として黒やダークブラウンなどシックな色をプラスすると、空間が引き締まりおしゃれな印象になるでしょう。
ただ、濃い色を多用し過ぎると空間が狭く感じたり暗い印象になってしまうので、アクセントやポイントとして使うとメリハリが出て効果的です。
②インテリアや雑貨
和モダンの空間には、昔から日本で数多く使われている木製のインテリアがよく合います。
モダンなテイストの部屋にレトロな和家具を置いたり、和風な部屋にスタイリッシュなデザインの家具を合わせるのも和モダンならではの楽しみ方ではないでしょうか。籐や竹、漆器や陶器、和紙などを素材とした雑貨を飾るのもおすすめです。手軽に“和”を取り入れる方法として、和柄の布を用いるのもいいですね。伝統的で美しい柄や季節を感じる柄など種類も豊富で、さまざまな用途に使うことができます。
③素材・材質
床や壁などの内装には、古くから日本の建築に使われている自然素材が欠かせないでしょう。
無垢材や漆喰、珪藻土などの温かみのある雰囲気は、和モダンの空間づくりにぴったりです。化学物質が含まれていないため身体にやさしく、耐火性能や調湿性能にも優れています。
キッチンでの水や油による汚れが気になる場合は、和柄や塗り壁の質感がある壁紙を利用するのもいいかもしれません。高機能な壁紙も多数発売されていますし、お手入れも簡単です。タイルを取り入れると、レトロな雰囲気のキッチンになります。
④天井
天井は梁を見せた構造にすると、より和モダンの空間を演出してくれます。梁の表情豊かな木肌や木目からは、力強さや味わい深さが感じられるでしょう。
古民家のようなダークな色合いのものが人気ですが、明るい色合いにするとナチュラルで明るい印象になります。
部屋のテイストやインテリアに合わせて選ぶと良いでしょう。梁を出すことで空間が広がり開放感も生まれます。薄い木の板を交互に編んで美しい模様を作る網代天井も、現代的な和モダンにマッチするでしょう。
⑤見せる収納
木製の調理器具や和食器など和の味わいが感じられるものは、見せる収納としてあえて目につく場所に置くとインテリアの役割も果たしてくれます。
最近人気の土鍋や鉄器は、趣ある見た目だけではなく実用性も優れているのでおすすめです。飾るスペースがない場合は、カウンターに和食器や和風の花器を置くだけでも和モダンの雰囲気が演出できるでしょう。雰囲気を壊さないように、洋風のキッチンツールやプラスチック製品など生活感が出やすいものは見えない場所に収納すると統一感が生まれます。
和モダンスタイルな家を作るポイント
現代的なモダンスタイルと伝統的な和風スタイルの良いところを融合させた、和モダンならではの魅力が活かせるように、家づくりのポイントをご紹介します。
白木をメインに、直線的な家具を選ぶ
先述のように、日本らしい木製の家具は温かみのある雰囲気を演出してくれます。素材そのままの美しさがある白木ならよりナチュラルさが増し、北欧テイストのインテリアとも相性がいいのでぐっとおしゃれな印象になるでしょう。
家具は直線的なフォルムのものがおすすめです。直線的なデザインは、昔から日本の家具にも多く用いられているため馴染みやすく、スタイリッシュな空間にもマッチします。
墨黒や朱色を取り入れる
墨のような黒や黒に近いグレーのような濃い色は古民家などで多く見られるため、和モダンの落ち着いた雰囲気を演出する色として人気があります。アースカラーのインテリアとも相性がいいので、空間が重くなり過ぎないようにバランスを考慮しましょう。
アクセントに朱色を使うのもおすすめです。和モダンには、鮮やかな色よりも夕日や紅葉を思わせるようなトーンのものがいいかもしれません。小物やファブリック、インテリアパネルなら取り入れやすいと思います。
背の低いインテリアを選ぶ
日本の住宅は基本的に畳に座る生活として考えられていたため、内装や建具、家具などはその目線に合わせてデザインされたものが数多く存在します。フローリングの場合も、ロースタイルのソファやテーブルを選ぶと落ち着いた和の雰囲気になります。自然素材のラグを敷いて、座椅子を置くのもいいですね。背の低い家具にすることで圧迫感もなく、空間が広く感じられるでしょう。
畳や障子など、和風な素材を取り入れる
日本の代表的な素材である畳や障子は、ぜひ取り入れたいアイテムです。縁のない畳や正方形の琉球畳はモダンスタイルとの相性も良く、すっきりとした印象になります。
障子の格子柄はスタイリッシュなインテリアにも多く使われているため馴染みやすいでしょう。建具としてだけではなく、パーテーションや家具の一部として使われていることもあります。和紙を使ったロールスクリーンやすだれのようなロールブラインドを取り入れるのもいいですね。柔らかな光が安らぎの空間を演出してくれるでしょう。
照明は柔らかい明かりを選ぶ
和モダンの照明には、竹や和紙など自然素材を使ったものを選ぶと良いでしょう。乳白色やすりガラス素材ならレトロな印象になります。天井から吊るすペンダントライトを用いると、おしゃれな和の雰囲気がアップします。
部屋の中を均一の明るさにせず、スタンドライトや間接照明で天井や壁面を照らして陰影を作ると、日本らしいわびさびの雰囲気も醸し出せるでしょう。ランプのような柔らかく温かい色の照明がおすすめです。目的に応じて明るさが確保できるように、すっきりとしたデザインのダウンライトを設置しておく方法もあります。
古民家風も参考にする
近年古民家をリノベーションした住宅や古民家風のカフェが数多く作られ注目されています。時を経て味わい深くなったそれらの建物は、和モダンスタイルに取り入れたいポイントがたくさんあります。古民家風のカフェならキッチンスペースもおしゃれなので、インテリアの選び方や見せる収納のアイテム、照明の照らし方など参考にすると良いでしょう。
和モダンスタイルを実現したキッチン事例4選
事例1 ダイニングと緩やかに繋がる和モダンキッチン
ダイニングの障子が和モダンスタイルのポイントとなっているキッチンダイニング。ダイニングテーブルも無垢材を使った木の表情が豊かなもので、和のテイストによく合います。キッチンも木製の造作とし空間とマッチしています。垂れ壁に収納棚を設けることで収納力が上がるのはもちろんのこと、空間を緩やかに区切ることが出来ます。
事例2 和紙を使った和モダンキッチン
キッチンの背面の吊戸棚にからし色の和紙を使っています。背面収納棚は木目が印象的な造作棚とし、こちらも重厚な和の雰囲気を醸し出しています。木製のシェードも馴染んでいますね。間接照明を用い、スタイリッシュさも持ち合わせた和モダンキッチンとなっています。
事例3 障子で繋ぐキッチンダイニング
上部が吹き抜けとなっていて明るく開放的なキッチンですが、ダイニングと障子で区切ることが出来るようになっています。キッチンと横続きのダイニングは備え付けのベンチに座る形とし、囲まれた空間で落ち着いて食事をすることが出来ます。ダイニングテーブル上部のペンダントライトも和テイストのものを採用。空間に統一感がありますね。
事例4 家具で魅せる和モダンキッチン
もともとお持ちであった食器棚とダイニングテーブルのカラーに合わせ、ダークブラウンのキッチンを採用しました。レトロなキッチン空間にまとまっていますね。一方で二列型のオープンキッチンとペンダントライトがスタイリッシュな雰囲気も持ち合わせた和モダンスタイルのキッチンです。
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まとめ
この記事では主にキッチンを和モダンテイストにするためのポイントをご紹介しました。日本人であれば誰もが落ち着き、どこか懐かしい感覚になる和のデザイン。キッチン周りは物が多く集まるため、見せ方によって和のスタイルを実現しやすい場所でもあります。
和モダンテイストにするためには様々な方法があります。家づくりの設計段階からデザインするのはもちろん、お住まいになってからも取り入れることが出来るポイントも多くあります。ご自身で取り入れやすいものから実践してみてくださいね。
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