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木造住宅の特徴とは?メリット・デメリットや実例を4選ご紹介

公開日:2021/06/01(火) 更新日:2022/11/29(火) 家づくり

日本では昔から木造住宅が発展してきました。
木造住宅は、四季のある日本で、季節のうつろいを感じられる温かみのある住まいとして、古来より日本で愛されてきました。

そんな木造住宅には、どんな魅力があり、どんな弱点があるのでしょうか。
今回は、木造住宅のメリットやデメリットについてまとめました。
新築住宅をご検討の方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

INDEX

 

 

木造住宅とは?鉄骨造住宅との違いは?

木造住宅のリビングとウッドデッキ

木造住宅とは、構造材として木を主な材料とする住宅のことです。
柱、梁、土台など、住まいの骨格が木材でつくられます。
古くより日本の住宅は木造で建てられており、現在でも国内の約8割の住宅は木造であると言われています。

鉄骨や鉄筋コンクリート造の住宅に比べ、木造住宅は建材を安く仕入れられるために建築費用が抑えられます。
また加工やリフォームがしやすいのが特徴で、将来的に部屋を区切ったり壁を取り払ったりすることが木造住宅なら計画しやすく、他の構造と比べ自由度が高いと言えます。

 

一方、鉄骨造住宅は、構造材を鉄骨でつくります。

鉄骨造の一番のメリットは安定した品質です。工場で生産した部材をある程度まで組み立てた後、現場に運び更に組み立てる、という方法を採るため、現場に入る職人さんごとに建物の品質が変わるといった心配がありません。
また構造材が鉄であるため、地震が起きた際には鉄がしなることで揺れのエネルギーを吸収することが出来、耐震性が高いと言えるでしょう。
また頑丈な鉄骨造は木造よりも建物を支えるための柱や壁が少なくて済むため、広々とした空間をとることが出来ます。大きな窓や吹き抜けなど開放的な間取りを希望されている方には魅力的ですね。
さらに、木造ならではのシロアリの心配をしなくて良いのもメリットの一つです。

 

 

木造住宅の工法

木造住宅の中でも、工法にはさまざまな種類があります。
ここでは木造住宅で代表的な3つの工法について、その特徴とメリット・デメリットを紹介していきます。

木造住宅の大工職人

 

木造軸組み工法

木造軸組み工法は日本の伝統的な工法で、国内でもっとも親しまれてきた工法です。
昔ながらの日本家屋のほとんどでこの工法が用いられており、別名「在来工法」とも呼ばれます。

木造軸組み工法では、まず土台を組み、その上に柱や梁、筋交いなどの構造材を一本一本組み上げていきます。
柱はある程度の間隔で必ず必要になりますが、自由度の高い設計や間取りの計画が可能で、注文住宅の工法としてもよく用いられています。
ご家族の変化に合わせて空間をリノベーションすることも計画できるので、可変性が高い工法です。

デメリットとしては、設計次第ではツーバイフォーなどの工法に比べて耐震性を高めることが難しいことや、職人によって仕上がりに差が生まれやすいことなどが挙げられます。

 

ツーバイフォー工法

2インチ×4インチの角材と合板を組み合わせて建てる工法で、欧米で発展し日本に伝わった工法です。

木材軸組工法は柱や梁で家全体を支えますが、ツーバイフォー工法では壁で家全体を支えるため、面で支えることで耐震性を高めることができます。
また、木造軸組工法は職人の手で組み上げられるため工期が長くかかりますが、ツーバイフォー工法は工場で生産した部材を現場に運びシステム化されているため比較的短い工期で家を建てることができます。

デメリットとしては、箱を組み立てていく工法のため設計や間取りの自由度が低くなることです。
また、ツーバイフォー工法は壁で支える工法であるがゆえに壁の強度が重要であるため、大きな窓などを設置することが難しくなってきます。

 

木造ラーメン工法

「ラーメン」とはドイツ語で「枠」を意味します。
この工法では、基礎の上に垂直に柱を立て、その上に水平に梁をかけることによって建物を支えます。この枠が家全体を支えるというイメージの構造です。
もともとはRC造(鉄筋コンクリート構造)の大型施設などで採用されていた工法のため、耐震性に優れています。
木造軸組構法では筋交いや耐力壁を必要とし、大きく開放した空間をつくることは難しいですが、木造ラーメン工法は耐力壁や柱を必要とせず広い空間を作ることが可能です。

デメリットとしては、自由度が高い分ほかの工法と比べて費用が高いことなどが挙げられます。

 

 

木造住宅の寿命について

木造住宅の期待耐用年数
出典:国土交通省「期待耐用年数の導出及び内外装・設備の更新による価値向上について」

木造住宅の寿命は、一般に約30年といわれています。

しかし国土交通省の公表した上の表からは、木造住宅の耐用年数は一概に30年ということはなく、約30年から80年の範囲が耐用可能な年数であるということが読み取れます。

30年という数字は、統計上で木造住宅が取り壊された年数の平均を表わしています。
住宅を取り壊す理由としては、建物の寿命ではなく、設備が古くなった・間取りが悪いなどの不満であることが多くあります。建物自体がまだ利用可能だとしても、リフォームより建て替えを選ぶ方が多いのです。

一方で、100年以上にわたって現存している歴史的建造物や古民家などの木造住宅は全国各地にたくさんあります。
メンテナンスや使い方を適切に行えば、本来は長きにわたって使い続けられるのが木造住宅です。

 

 

木造住宅を選ぶメリット

木造住宅には、ほかの家と比べてどんなメリットがあるのでしょうか?
ここでは、代表的なメリットをいくつかご紹介します。

木のぬくもりに満ちた内装

 

予算を抑えることができる

木造住宅は、鉄骨や鉄筋コンクリート造の建物と比較して、基礎工事など建築の工程で手間や費用を抑えることができるため、建築費用を最も安く抑えることができます。
一般的に、木造住宅の坪単価としては1坪あたり約40~70万円、鉄骨造は約50~80万円、鉄筋コンクリート造は約70~80万円の建築費用が相場であるといわれています。
特に木造住宅においては、選択するメーカー・工法・仕様の違いなどによって価格にも大きく差がでますので、自分の納得のいく木造住宅になるようじっくり比較検討しましょう。

 

あたたかみのある家づくりができる

木材にはフィトンチッドという成分が含まれており、気分を落ち着かせてくれる作用で住まい手に癒しをもたらすとされています。
森にはいったときリラックスした気分になれるのは、この成分のおかげです。
木造住宅のなかでも特に無垢材の住宅であれば、家の中にいながら森林浴をしているかのようなリラックス効果を得ることができるのです。

また、森に入ると視覚的にも癒やしがありますが、木造の住宅では常に木に囲まれてすごすことができるため、視覚的にも温かみのある生活を送ることができます。

 

結露やカビの発生を抑えられる

木材には調湿効果があり、水分を吸収したり放出したりする働きがあります。
この調湿効果をもつ無垢材の木造住宅では、夏は湿度を下げて涼しく、冬は空気を含んで暖かく室内環境を保ってくれ、快適に暮らすことができます。

家の中の湿度が四季を通して一定に保たれるため、建物の大敵となる結露やカビといった症状を抑えてくれる効果も期待できます。
結露は腐食や痛みの原因になり、建物劣化の大きな原因につながりますが、こういった症状を軽減してくれる木造住宅は魅力ですね。

 

間取りやデザイン面での自由度が高い

木造は、鉄骨や鉄筋コンクリート造と比べて加工がしやすい材であるため、将来的に部屋を区切りたくなった場合や壁を取り払いたくなった場合でも工事がしやすく、リノベーションをするときにも最も自由度が高い工法といえます。

設計時でも間取りやデザインの面で制約が少ないため、自分の希望を反映した理想のすまいを実現することが可能です。
住まいに自分のこだわりを取り入れたいという方は、自由度の高い木造住宅を検討してみてはいかがでしょうか。

 

地震の揺れの影響を受けにくい

鉄筋コンクリートは耐震性に優れていますが、壁の配置が偏るとバランスが崩れ崩壊の危険性が高まります。

対して木造住宅では、木が伸縮する働きで地震の揺れを吸収し、ほかの建造物に比べて揺れを小さく抑えることができます。
構造計算に基づき適切な筋交を入れるなどの耐震対策は欠かせませんが、正しく設計すれば鉄骨や鉄筋コンクリート造にも負けない耐震性を備えた家を建てることができるのです。
地震の多い日本において、古来から木造建築が発展してきたのも頷けますね。

 

 

木造住宅を選ぶデメリット

ここまでメリットばかりにも思える木造住宅の特徴をお伝えしてきましたが、その一方でデメリットも存在します。
木造住宅を検討の方は、あらかじめチェックしておきましょう。

 

鉄骨系と比較して強度・耐久性が低い

鉄骨系は地震や災害に強く、耐久性が高いのが特徴です。
それに比べると、木造住宅は強度や耐久性の面でどうしても劣ってしまいます。

しかし日々の定期的なメンテナンスをおこなうことによって、鉄骨造にも負けない耐久性を維持することができます。
長く住み続ぐ住宅だからこそ、メンテナンスを大切に暮らしていけるとよいですね。

素人だけではどうしても気付けない建物の変化に素早く対処するためにも、10年保証などアフターフォロー体制の整っている会社を選択することをおすすめします。

 

職人によって仕上がりにばらつきが生じやすい

木造住宅のデメリットとしては、現場で人の手で組み上げていく工程が多いため、仕上がりにばらつきが生じやすいといった点です。
仕上がりにムラのない工場生産を主とする鉄骨造の住宅に比べると、職人の腕や施工会社の方針などで品質が変わってしまう幅が大きくなります。

木造住宅を建てる際には、施工会社や職人選びを慎重におこなうことも大切です。
工事期間中に実際に現場へ足を運んで、スタッフや職人さんとコミュニケーションをとることも安心につながりますね。

職人技を活かした手づくりの家なら唯一無二の家づくりが実現でき、手作業の味わいを楽しめるのが木造住宅の魅力。
自分の理想や価値観と照らし合わせて、会社を選ぶことも重要です。

 

害虫被害の対策が必要

木造住宅で切っても切れない問題が、シロアリを筆頭とする害虫被害。
大震災で倒壊する木造住宅は、その大半にシロアリ被害があったというデータもあり、大きな問題です。

こういった危険性を少しでもなくすためにも、シロアリ対策が十分にとれた木造住宅を選びたいものです。
建材そのものにシロアリに食われにくい材料を用いることもできますし、定期的な防蟻点検・薬剤散布などによるメンテナンスが必要な家もあります。
近年住宅メーカーもこのシロアリ対策をおこなうべく研究を重ねていますので、自分に合った家を見つけられるように、アフターフォローのしっかりとした会社を選ぶなど、情報収集をしっかりとおこなっておきましょう。

 

自然や気象による災害をうけやすい

木造住宅は鉄骨造に比べて、地震や台風といった自然気象による災害を受けやすいことがあります。
特に近年は台風災害も増えているため、注意が必要です。
日本で家を建てるからには、災害対策をしっかりとおこなっておく必要があります。
新築住宅を建てる際は、基礎工事の段階などで災害対策をしっかりと視野に入れておくよう心がけましょう。
10年保証などのアフターフォロー体制の整っている会社を選択することをおすすめします。

 

 

木造住宅建築に失敗しない為のポイント

木を熟知した会社を選ぶ

木は天然の素材であるため、一本一本形や特性が異なります。特に集成材ではなく無垢の木を構造材にする場合は、木の種類や木が育った環境、木が置かれる環境によっても動きが出ます。
湿度が高ければ湿気を含み膨らみ、乾燥すれば縮みます。捻りが出ることもあります。そういった木の特性を熟知し、上手く扱える会社を選ぶことが木造住宅を建てる上では欠かせません。

木造は構造や使う材質により耐震性や耐久性、断熱性などが変わり住み心地に影響するため、会社ごとに構造や材料を比較することも大切です。家づくりではデザインに目が行きがちですが、住み心地に直結する構造や材料も確認してみてください。

完成すると見えなくなってしまう構造部分を建築中に目で見て確認したり、説明を受けることが出来るといいでしょう。

 

工房信州の家の立ち合い検査について

工房信州の家の構造を見る

 

木の特性を知っておく

無垢材は室内の水分を吸ったり吐いたりして調湿する性質があります。それに伴い、冬場室内が乾燥すれば木が縮み、隙が出ることもあります。構造上問題はありませんが、割れが出ることもあります。
逆に湿気が多いと木同士の摩擦で音が鳴ることもあります。

また無垢材は空気を含んでいるため触った時に温かみのある半面、傷がつきやすい一面もあります。しかし無垢材は時間が経つにつれ表面に艶が出て目立たなくなり、傷もまた味になります。

さらに無垢材の掃除やお手入れはシミが出来るのを防ぐため化学薬品を使ったモップ等ではなく、天然素材を使ったクリーナーを使って行います。

もしこういった無垢材の特性が心配であれば、木を薄くスライスして張り合わせ、動きを出にくくした集成材を使うこともひとつの手です。

 

工房信州の家が使う木材について

工房信州の家の定期点検について

 

 

木造住宅の実例4選

事例1

丸柱と太鼓張りが見えるリビング

リビングの一角に枝付きの丸柱を立てました。
一般的な丸柱よりも枝や節が見えるため、木そのものの存在感が溢れ、目を引きます。枝にかけられたグリーンが家具や部屋の雰囲気とよく合ってナチュラルな空間に仕上がっています。

この丸柱はお施主様が自ら山に入って立木の中から選び、切り倒した一本です。
乾燥させ、運搬され、大工工事を終え、家を支える大黒柱となって対面を果たしました。立木の状態から知っているからこそ、愛着もひとしおですね。

水平方向には太い太鼓梁がかかり、全体はすっきりとしながらもしっかりと木の風合いが感じられる住宅です。

選木ツアーについて

 

事例2

吹き抜けに梁や柱が飛ぶリビング

木造軸組工法の真壁工法で建てた住宅です。
建物を支える柱や梁が見えるため、木で建てた家という実感が沸きますね。

リビング上部の広い吹き抜け空間には太い梁が三本も飛び、見上げた時の迫力は圧巻です。
リビング中央の柱は丸柱なので、子どもが走り回って柱の角にぶつかる心配もありませんね。

斜天井も板張りとし、木のぬくもりがたっぷりと感じられる住宅となりました。

 

事例3

柱梁が見える斜天井の平屋のリビング

こちらは平屋の住宅です。リビングダイニングキッチンは斜天井とし、平屋ながら縦方向にも開放感溢れる空間になりました。

小屋束や小屋梁も見えるのは斜天井ならでは。

ダイナミックに飛ぶ太鼓梁はお施主様がご自身で天然乾燥ストックヤードから選んだものです。
一本一本表情の異なる木から悩んで選んだ一本の木が唯一無二の太鼓梁となって家を支えます。

選木ツアーについて

 

事例4

柱が見えない木造住宅リビング

こちらの住宅は木造軸組工法の大壁工法によって建てられました。柱を壁で覆っているため、すっきりとした内装になります。
ナチュラルやモダンな印象がお好きな方は構造材を壁で覆う大壁工法がおすすめです。

リビングダイニングキッチンに柱を立てていないため、空間を遮るものがなく開放的な空間になりますね。

同じ木造住宅でも構造材を見せたり隠したりすることで部屋の印象を変えることが出来ます。

 

 

まとめ

古くから日本人に愛されてきた木造住宅の魅力と特徴を知って頂けたでしょうか?
マイホームづくりのときには、木造住宅のメリット・デメリットをよく理解したうえで、あたたかみのある木の家を検討してみてはいかがでしょうか。

長野県で木造の住宅をご検討の方は、私たちフォレストコーポレーションにお問い合わせください。
信州産の無垢材を80%以上使用した「工房信州の家」を、お客様のご要望に合わせてご提案いたします。
床や壁、天井はすべて無垢材を使用し、化学物質を使わない自然に優しい家づくりをおこなっております。気になる方は、お気軽にご相談ください。

 

 

 


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21/06/29 二世帯住宅とは?タイプごとのメリット・デメリットや注意点も解説!

 


 

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