家づくりの中でも重要な要素となる窓。窓の取り方によって暮らしの楽しみ方や快適性が変わります。
大きな窓のある家は明るく開放的かつおしゃれで、憧れる方も多いですよね。
その一方で気を付けたいポイントもあります。この記事ではメリットデメリットやポイントの解説をしていきます。事例もご紹介するので参考にしてくださいね。
目次
大きな窓のある家に住むメリット
光や風をたっぷりと室内に取り込むことができる大きな窓。そんな大きな窓のある家に住むメリットをご紹介します。
開放感のある家になる
大きな窓があるメリットとして、開放感のある家になるということが挙げられます。
大きな窓から明るい日差しが入り、外への視界がひらけることで室内にいながら開放的な気分を味わえます。
壁によって視界を妨げられることがないので圧迫感がなくなるため、部屋を広く見せたいという場合にもおすすめです。
また、明るく広々とした部屋は閉鎖的な部屋よりもお洒落な雰囲気になりますよ。
大きな窓によって部屋を開放的な空間にすることで、家族がゆったりとくつろげる住まいを作ることができます。
日当たりが良い
窓が大きければ大きいほど外からの日差しをたくさん取り入れやすくなるため、日当たりが良くなります。日当たりがいいと、部屋が明るい印象になるのが何よりの魅力です。
また、寒い季節でも太陽の光が部屋を温め比較的暖かく過ごせるので、照明や暖房のための電気代が節約できるでしょう。部屋に洗濯物を干す場合も、乾きやすいです。
さらに、陽の光を浴びることは生活のリズムを自然と整えてくれる、ストレスの解消にもつながるといった効果もあります。
風通しがよく湿気がたまりにくい
風通しの良さは、快適な家づくりのためにこだわりたい大切なポイント。特に、湿度の高い日本で快適に暮らすためには、家の通気性を高めて湿気をためないということが必要不可欠です。
大きな窓を設けて風通しをよくすることで、湿気がたまりにくくなり、カビやダニの発生を防ぐことにつながります。また、部屋に溜まった汚れた空気や嫌なにおいを外に出すこともできます。
大きな窓があれば、外からの風をたっぷりと取り入れられ、新鮮な空気を感じながら快適に過ごすことができますよ。
景色を楽しめる
素晴らしい景色を眺めながら、リビングで家族がくつろぐ時間は最高ですよね。
海や山、美しい夜景など素敵な景色に恵まれた立地であれば、大きな窓から外の景色を思う存分堪能することができます。
もし、住宅街で近隣の家に囲まれていたとしても、庭に面した窓であれば素敵な塀や生垣、植栽などで景観をコントロールすることも可能です。
ふとした時に目に入る窓の外の景色が気持ちの良いものであれば、心が癒され穏やかな気持ちで毎日を過ごせそうですね。
家具の運搬がしやすい
大きな窓があると、大型の家具や家電、ピアノなどの大型楽器の搬入がしやすくなるというのもメリットです。
大型家具を搬入するには、玄関や通路が通れるか、ドアノブなどが障害にならないかなどクリアすべきポイントがいくつもあります。購入した家具が搬入経路を通れない場合は、家具を分解したり吊し上げたりする必要があり手間も費用もかかってしまいます。
そんな時、大きな窓があると搬入経路として使えて選択肢が広がりますよ。こだわりの家具を使いたいという方は搬入経路としても役立つ大きな窓を取り入れたいですね。
災害時の経路を確保しやすい
地震や土砂災害など、災害の多い日本ではいざという時に速やかに避難できる災害時の経路を確保しておく必要があります。
大きい窓は、建物がゆがみで玄関ドアの開閉がままならなくなった時の逃げ道として有効です。
特に大きく開閉できる掃き出し窓は、家族の人数が多い場合や、車椅子を利用されている方がいる場合、外に出やすく家族の命綱として緊急時の重要な避難ルートになります。
また、救助活動や怪我人の搬送も行いやすいでしょう。
大きな窓のある家に住むデメリット
メリットがたくさんある魅力的な大きな窓ですが、後悔しない家づくりのためにデメリットも知っておきましょう。
外からの視線が気になりやすい
中から外を眺めやすい大きな窓は、必然的に外からも室内の様子が見えやすくなります。特に、隣の建物が近かったり、道路に面した場所に窓があったりすると外からの視線が気になります。
そういった立地では、せっかく窓を設けてもカーテンがあけられないということのないように、目隠しフェンスや植物で外からの視線を防ぐ工夫をしましょう。
大きい窓のある家は、人通りが少なく、外からの視線が遠ざかりやすい広い土地や郊外での暮らしにマッチします。これから土地を探す方は、意識してみてください。
夏に暑く、冬に寒い家になりやすい
大きな窓があるということは、室内への熱の出入りの大部分を閉める開口部が大きくなるということ。
そのため、冷暖房によって温めたり冷やしたりした空気が外に逃げてしまい、夏は暑く冬は寒くなりやすいといったデメリットにつながります。
対策としては、日当たりを考慮して窓の位置を決める、断熱効果の高い窓を採用する、家全体で窓の大きさや位置といったバランスを考慮する、ということが挙げられます。
効果的に部屋の断熱性能を高めて、1年中過ごしやすい室温を保ち快適に過ごせるよう工夫しましょう。
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日差しが入りすぎる
大きな窓の日当たり良さは魅力的ですが、季節や時間帯によっては日差しが入りすぎるというデメリットにもなります。
夏場は特に、強い日差しが入り込み部屋が暑くなりすぎてしまうことも。
また、間取りによっては光がテレビに反射してテレビが見づらかったり、床や家具が日焼けして劣化が早まったりすることもあります。
生活スタイルに合わせてどれくらい採光があるのがベストか考え、窓の向きや大きさを検討しましょう。
庇やサンシェード、遮光付きカーテンなどでも日差しを調節することができますよ。夏場には庭にタープを張ることもおすすめです。
耐震性が気になる
大きな窓のある家は耐震性が低くなるのでは?と気になる方もおられるのではないでしょうか。
確かに家中が大きな窓続きになる場合、耐震性は下がります。しかし、家を設計する時には建築基準法に則って構造計算をするため、法律で定められた基準はクリアされることが前提です。開口部が多い場合でも、その分耐力壁を増やすことで耐震性を高めることが可能です。
大きな窓を計画する時には、きちんと耐震性が担保されているか確認することをおすすめします。
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防犯対策が十分に必要
大きな窓は、大きくて出入りがしやすい、鍵のセキュリティが甘いなどの理由から空き巣などの侵入窃盗の侵入経路になってしまう可能性があります。
特に戸建ての家は、窓から侵入されるケースが多いです。また、外からの視線を遮るために設置した目隠しフェンスが空き巣の姿を隠し、侵入しやすくしてしまうこともあります。
フェンスの高さを工夫する、防犯ガラスを採用する、シャッターをつける、補助錠をつけて鍵を強化するなど、安心して暮らすために、窓の防犯対策は積極的に施しましょう。
大きな窓のある家にする際のポイント
大きな窓をとり快適に過ごせる家にするためにはどのような点に気を付ければ良いのでしょうか。ポイントを解説していきます。
吹き抜けを取り入れる
吹き抜けとは一階の天井(二階の床)を設けず、二つのフロアが繋がる空間です。一階から見上げると二階の天井まで視線が抜けるため、縦の開放感溢れる人気の間取りです。
吹き抜けには一・二階が連続する壁がくるため、ここに大きな窓をとることができます。特に高い位置に設けた窓からは一階にも光が降り注ぎ、電気を点けなくても明るい空間になりますよ。
風通しもよくなり、視線が空に向くため気持ちの良い室内空間となるでしょう。
中庭を設置して有効活用する
大きな窓から外を眺めたいけれど、場所によっては外からの視線が気になるという場合もあります。せっかく大きな窓をとってもカーテンを開けられないのではもったいないですよね。
そんな時におすすめなのが中庭です。外壁で取り囲むよう庭を造り、その庭に向けて大きな窓をとれば視線を気にすることなくカーテンを開けて外を眺めることができますよ。
中庭には季節の移ろいを感じる植栽を計画したり、テラスなどを作ったりするとより有効活用することができます。
中庭やテラスとの段差をなくす
せっかく中庭を作るのであれば、室内と屋外が繋がり、一体となって使えるようにすると使い勝手がよくなります。
一体感を出すには中庭に設けたテラスやウッドデッキと室内の段差をなくすと良いでしょう。窓を開け放てばテラスを室内の続きのように使うことができます。BBQやプール、食事など日常使いができそうです。
室内とより一体感を持たせるのであれば、サッシをフルオープンにできるものにしてみてはいかがでしょうか。間取りや予算により、壁に引き込むものから折りたたむものまで様々なタイプがあります。
大きな窓のある家の事例
実際に大きな窓を取り入れた家の事例をご紹介します。アイデアを参考にしてくださいね。
外観の事例
立地を生かした窓計画
切妻屋根のすっきりとした立ち姿に、窓をアクセントとした外観です。
大きさの異なる窓を組み合わせ、外壁の中央に配した木部にパズルのように収めています。大きなフィックス窓は吹き抜けの上部にくるもの。窓枠の存在感がなく、すっきりと絵画のように景色を切り取ります。田畑の先に北アルプスの山々がそびえるこの地だからこそできる窓計画となっています。
カフェのような土間サロンの窓
こちらは白壁×オリーブカラーが目を引く平屋です。下屋のかかった板張り部分は土間サロンとなっています。
規格外のフィックス窓とフルオープンにできる折り畳みのサッシで、窓を閉めていても開けていても安曇野らしい田園風景をワイドに取り込む計画です。外観をスタイリッシュに引き締めるブラックのサッシを採用、こだわりの家具や照明が窓の向こうに映りまるでカフェのような外観です。
内観の事例
中庭に向けてプライベートに開く窓
コの字型の家の中庭に向かってリビングにフルオープンサッシを設けました。窓の外には縁側と芝生を張った庭が続きます。サッシを全て引き込むことでシームレスに繋がります。
プライベートな庭に向かって開く大きな窓は開放感をもたらしつつ、外からの視線を気にすることなくのびのびと過ごすことができます。
中と外とを繋ぐ大きな掃き出し窓
玄関から続く土間サロンの先に大きな窓を設けました。框戸を開けると正面のブドウ畑に視線が抜けます。
窓の外は下屋のかかった外土間。こちらもサッシは全て引き込むことができるため、すっきりワイドな間口です。土間サロンとフラットに繋がり、中と外の堺なく続けて広々と使うことができます。
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まとめ
大きな窓のある家は明るく開放的で室内の快適性を向上させるだけでなく、景色や外との繋がりを楽しむこともできます。また窓配置は外観の印象も左右するためデザイン性の面でも大切です。
一方で季節ごとの気温対策、視線対策を怠ると後々住みにくい家となってしまうため、予めよく検討しておきましょう。奥の深い窓計画を楽しんでくださいね。
私たちは設計士や施工管理士といった建築のプロでありながら、全社員が「信州コンシェルジュ」として豊かな信州ライフをサポートしていきます。
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