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セントラルヒーティングで家中暖かい!電気代やメリットをご紹介

公開日:2021/09/20(月) 更新日:2023/09/13(水) 信州の暮らし

暖かい家のリビング

寒い地域に住んでいる方や暖かい家を建てたいと考えている方、セントラルヒーティングという言葉をご存知ですか。
家全体が暖まるとして、寒い地域では注目されています。
セントラルヒーティングの家を検討するときには、特徴や仕組み・メリット・電気代などを知っているといいでしょう。
これから、セントラルヒーティングについてご説明します。

 

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セントラルヒーティングとは?

雪景色を眺める窓

 

セントラルヒーティングの概要

家の暖め方には二種類の考え方があります。
一つの熱源を使い全部屋に暖気を送るもの、もう一つは各部屋に暖房を置いてそれぞれの部屋を暖める方法です。

セントラルヒーティングは前者に該当し、別名として「中央暖房」や「全館暖房」とも呼ばれます。
建物内の1ヶ所に熱源発生装置を設置し、そこで作られる温水や温風を循環パイプを通して家全体に行き渡らせます。

セントラルヒーティングの起源は欧米です。
20世紀初め頃の欧米都市では、ガスや電気と共に発電の副産物としてできた蒸気の供給が行われていました。寒冷地で始まった蒸気を各戸に分配するシステムがセントラルヒーティングの発祥と言われています。

日本でもセントラルヒーティングは古くから採用されてきました。
寒冷地域では1975年頃まで石炭や石油を使ったセントラルヒーティングが、その後1980年頃からガスや電気温水器を使った方法が開発され、2000年頃からは標準装備で売り出すハウスメーカーも増えています。

 

家全体があたたまるセントラルヒーティングの仕組み

セントラルヒーティングは、熱源発生装置と循環パイプ、放熱器がワンセットとなって機能します。
電気やガスで発生させた温風や温水が家中を張り巡らされた循環パイプを通り、各部屋に設置された放熱器となるパネルヒーターに届きます。そのパネルヒーターの輻射熱※1と自然対流※2によって部屋が暖かくなる仕組みです。

※1:輻射熱とは、温度の高いものから低いものへ伝わる熱のことです。熱は電磁波を使って流れていきますが、セントラルヒーティングの電磁波は身体や体調に悪影響を及ぼさないものが使用されているため、安心して使えることが特徴です。

※2:自然対流とは、熱源の周りに自然にできる気流を指します。

洗面所のパネルヒーター

 

 

セントラルヒーティングの種類

セントラルヒーティングには、「温水式」「温風式」があります。以下にそれぞれの特徴をご説明します。

 

温水式セントラルヒーティング

温水式セントラルヒーティングとは、ボイラーで温めた温水を循環パイプに通し、建物全体を暖める方法です。
それぞれの部屋にはパネルヒーターがあり、温水から伝わる熱で部屋も暖まります。

温水式は温風式よりも熱損失が少ないため効率よく家全体を暖めることができ、大きな建物にも対応できます。現在はセントラルヒーティングの多くが温水式となっています。

 

温風式セントラルヒーティング

温風式セントラルヒーティングとは、大きなファンヒーターのような設備で発生させた温風を循環パイプを用い各部屋のパネルヒーターに届けます。

パネルヒーターを使って部屋を暖める点は温水式と同じですが、温風式の方が熱損失が大きいため、小さな部屋で使われることが一般的です。
戸建て住宅の場合、熱損失の点から温風式セントラルヒーティングを採用している家は少数です。

 

 

セントラルヒーティングのメリット

セントラルヒーティングのメリットを6つご紹介します。

 

家全体を暖められる

各部屋にパネルヒーターを設置することで、パネルヒーターがある部屋は全て暖かくなります。
また循環パイプが通る廊下等も温かくなるため、家の中での温度差が少なくなり急激な温度変化によって起こるヒートショック現象を予防することができます。
近年人気のある土間など、窓を大きくとり外に開かれた空間は構造上寒くなりがちですが、パネルヒーターを設置すれば太陽熱に加え、より暖かく過ごすことができます。

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基本的にセントラルヒーティングは24時間稼働になるため、いつでも暖かい家で過ごせるでしょう。子どもや高齢者・持病がある人・温度変化に敏感な人にはセントラルヒーティングの家が適しています。

リビングに設置したパネルヒーター

 

室内が乾燥しにくい

セントラルヒーティングはパネルヒーターの輻射熱や自然対流の仕組みを使い建物を暖めるため、風が出ません。
温風を出す暖房器具の場合、乾燥が気になりますよね。肌や目、喉の乾燥により、体調を崩してしまう人もいるのではないでしょうか。風が当たっていると体に負担がかかりますよね。
また風が出ないためホコリやアレルギー物質が飛びにくいという点でも体に優しい暖房器具と言えるでしょう。

 

火を使わないため安全性が高い

セントラルヒーティングは直接火を扱うことがありません。
石油ストーブやファンヒーターのように火を点けたり灯油を補充したりといった必要がないため、火災のリスクが低く、安全性が高いとされています。
パネルヒーター自体は触っても火傷しない程度の熱さなので、子どもや高齢者であっても安全に快適に過ごすことができます。
部屋でガスや石油を使う必要がないため、二酸化炭素が発生せず、不完全燃焼による一酸化炭素中毒のリスクもありません。

和室に設置したパネルヒーター

 

メンテナンスが簡単で耐久性が高い

掃除やメンテナンスに手間やコストがかかる暖房器具もありますが、セントラルヒーティングは比較的メンテナンスが簡単です。
お手入れはパネルヒーターの埃を落とすために軽く拭く程度で良く、ボイラーや配管は基本的に日々のメンテナンスは不要です。機械ですから点検や交換は必要ですが、故障した部分のみの交換もすることができます。
一方でエアコンはフィルターや内部の掃除を頻繁に行う必要があります。各部屋に設置していると、台数分の作業が必要となるためメンテナンスの負担が大きくなります。暖房器具によりますが、灯油の補充や掃除が必要になるものもあるため、忙しい人にもセントラルヒーティングが向いています。

 

デザイン性が高い

セントラルヒーティングは、デザイン性の高さでも注目されています。
パネルヒーターは一年中設置したままになるため、デザイン性を検討することも大切です。空間の雰囲気に合わせて、インテリアの一部にできるデザインが豊富にあります。
カラーや形状、素材まで様々なものから選べることもメリットと言えるでしょう。

 

熱源の交換が可能

熱源として電気やガスを使用するボイラーを設置しますが、経年劣化や故障があった時には熱源の交換が可能です。
また、故障していなくても熱源自体を他の種類へ切り替えることもできます。
現在のセントラルヒーティングでは石油も使われていますが、温暖化対策などの背景もあり熱源を変えていく可能性もあります。
数十年と長きにわたり住み継いでいく住宅では、熱源を切り替えたくなった時に交換できる選択肢があるのはメリットです。

 

きれいな空気を保つことができる

セントラルヒーティングは室内をクリーンな空気に保つことができます。
他の暖房器具の場合は、二酸化炭素が発生するため継続して使用するには数時間置きに換気をする必要があります。温風でほこりが舞いやすいといったデメリットもあります。
定期的な換気をしていると、その間せっかく温まった空気を外に逃がしてしまうことになり、暖房効率も落ちてしまいます。
その点セントラルヒーティングはパネルヒーター自体の熱によって部屋を暖めるため室内の空気をいつもきれいに保つことができます。

 

 

セントラルヒーティングのデメリット

セントラルヒーティングのデメリットを3つご紹介します。

 

初期費用が高額

セントラルヒーティングは他の暖房器具よりも初期費用が高額になります。
工事は循環パイプを壁内に張り巡らせるため、複雑で時間もかかります。パネルヒーターも部屋数分を用意するため材料費もかさみます。
そのため新築工事やリフォーム工事でも、工事費用が高額となってしまうのです。
住宅の規模にもよりますが、一般的にセントラルヒーティングの初期費用は100万円前後とされています。

 

ランニングコストがかかる

シーズンが到来し、1度セントラルヒーティングを稼働させた後は基本的に24時間運転になります。
熱源発生装置が一度冷えてしまうと再び温めるために多くのエネルギーが必要になり効率が落ちる点に加え、暖まるまでに時間がかかるためです。
24時間運転となるとやはりランニングコストは高額になりがちです。北海道電力によると、電気温水式セントラルヒーティングを使っている家庭の電気代は、年間で約34万円2000円です。

 

速暖効果は望めない

セントラルヒーティングは、輻射熱や自然対流を用いて徐々に室内を暖めていきます。熱が少しずつ移動していき、暖かい家になっていくのです。
一度冷え切ってしまうと暖まるまで時間がかかってしまうので、肌寒くなってきたと思ったら早めに稼働させておきましょう。

 

 

セントラルヒーティングの賢い活用方法

セントラルヒーティングは上手に使うことで、効率よく暖房効果を得られます。そのためのポイントを3つご紹介します。

 

つけっぱなしのほうが節約になる

セントラルヒーティングは、冷えた状態から温める時に多くのエネルギーを使います。
よって、冬の間はつけっぱなしにしておくのが効果的です。
24時間稼働をもったいないと感じる人もいると思いますが、使いたい時にオンオフを切り替える方が、電気代がかかってしまうのです。
家を留守にしている時でも、つけっぱなしにしている方がいいでしょう。

 

設定温度を低めにする

それぞれの部屋の温度は、パネルヒーターで設定や調整ができます。
セントラルヒーティングは、部屋間の温度差が少ないことも特徴です。生活していてひやっとする空間がないと、家全体の室温が低めでも快適に過ごしやすくなります。設定温度が低くても快適に過ごせる場合は、低めに設定するといいでしょう。
快適に過ごせる温度を見つけることが、セントラルヒーティングのランニングコストを削減するポイントです。設定温度を低くして、部屋によってはエアコンと併用する家もあります。

 

窓際に設置するのが良い

セントラルヒーティングでは、「コールドドラフト現象」を防止することも大切です。
コールドドラフト現象とは、暖かい空気が冷たい窓で冷やされ、冷気になることです。冷気が床に降りると、足元が冷えて体感温度も低くなってしまいます。
コールドドラフト現象を防ぐためには、セントラルヒーティングのパネルヒーターを窓際に設置すると良いでしょう。窓際の空気が冷えにくく、コールドドラフト現象を防ぐことができます。

窓下に設置したパネルヒーター

 

 

薪ストーブとの組み合わせでより暖かく

セントラルヒーティングは単体で取り入れても温かいですが、電気代を抑えるために設定温度を低くしていて物足りない場合等は他の暖房と組み合わせることもひとつの案です。

中でも薪ストーブは暖房器具として優秀です。
パネルヒーターと同じく輻射熱が物を伝って空間を暖める性質があります。火力が強く、家全体に熱を伝えます。
燃料は薪を使うため、セントラルヒーティングとは熱源が全く違うものとなります。電気を使わないため災害が起こった際にも安心で、暖を取る他に調理器具としても使うことができます。

工房信州の家では薪ストーブを使った家を多くご提案しています。
気孔を含み蓄熱効果の高い無垢材や珪藻土など自然素材との相性がよく、効率的に家を温めることができます。また癒し効果の高い火の揺らめきを眺めながら、ゆったりとした時間を過ごせます。

リビングの薪ストーブ

【関連記事】
薪ストーブ×炉台でお好みのインテリアに!薪ストーブ実例コレクション

 

 

セントラルヒーティングだけでない、冬も快適なお家づくり

部屋を暖める暖房の一つとしてセントラルヒーティングをご紹介してきましたが、家の作りで暖かさを確保する方法もあります。

その一つがエアパスソーラー工法です。
エアパスソーラー工法は断熱材と外壁の間に設けた通気層に太陽熱で暖められた空気が循環する、自然の力を利用した工法です。家中の壁の中や床下にも暖かい空気が巡るため、部屋間の温度差が少なく床もやんわり暖かで快適に過ごすことができます。

家の構造自体で冬はほんのりと温かく、夏もほどほどに涼しい空間ができるため、冷暖房を節約することができます。
セントラルヒーティングとは異なり、機械を使わないためランニングコストがかからず、故障やメンテナンスの心配もありません。

詳しい解説はこちら。エアパスソーラー工法

床に座って遊ぶ親子

 

【関連記事】
暖かい家にするには?知っておきたいメリットや家造りの工夫をご紹介

 

 

まとめ

暖房を一部屋ずつ考えるのではなく、ひとつの熱源で建物全体をまんべんなく暖めるのがセントラルヒーティングの考え方です。
家のなかに寒い場所がないので、温度差によるヒートショックの心配がなく、全体的に低めの温度設定でも寒さを感じにくくなります。

ここでは暖房の方法をご紹介しましたが、工法によって家全体のあたたかさを確保する考え方として「エアパスソーラー工法」があります。
太陽エネルギーで暖められた空気が家じゅうの通気層をめぐることで、過剰な熱源に頼らずに陽だまりのような暖かさを実現できます。
特に、晴天率の高い長野県にはぴったりの工法なのです。

長野県で家中暖かなマイホームづくりを目指す方は、エアパスソーラー工法の実績No.1のフォレストコーポレーションにお声がけください。

 

 

 


 

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