本当の「北」の測り方、ご存じですか?
方位磁石使えばいいじゃんと思ったあなた、それは「磁北(じほく、MN = magnet north)」であり、真北とは違うのです。
「真北(しんぼく、TN = true north)」とは、正午に影をおとす方角です。
つまり、北極星のある方向のこと、地球の回転軸のある北極点の方向をさしています。
この真北と磁北、実は結構ズレていて、長野県では6°50′~8°10′もの差があるそう!
真北と磁北を重ねた図面を見ると、7°でも結構なズレであることが目に見えて分かります。
磁北のほうが手軽に調べられて身近であり、家相や風水を考えるときには磁北を利用することが多いようです。
一般的な地図は磁北を基準に掲載されています。
しかし、建築基準法でいうところの「北」とは、「真北」のこと。
↑真北をもとに、お隣のお宅の日影を算出した図面
都市部以外で敷地にゆとりのある住宅では、そこまで神経質にならなくても良いかもしれませんが、
北側斜線制限や日影規制を検討するときには、真北測定がとても大切です。
スマホのアプリでもざっくり測ることはできますが、ときどき誤差が出るので、鵜呑みにはしません。
磁北を基準にして緯度・経度から方位換算する方法もありますが、方位磁石は周辺に金属が多いと結果が安定しなかったり、やはり正確な真北の計測にはつながりません。
敷地調査で専用の機械を使って測定します!
↑設計チーム作成の磁北測定マニュアルより抜粋
間違いのない設計施工のため、若手スタッフも「正しい北の測り方」をしっかり身に着け、お客様の敷地調査へ向かいます。