和モダンの家には「和風の家」とも「洋風の家」とも異なる魅力があります。古来より日本人が大切にしてきた伝統と知恵を活かしながら、現代人の暮らしに寄りそう住宅デザインです。今回は和モダンの家の魅力や特徴について詳しく解説しています。
デザインを検討する際に注意したいポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
- 和モダン・和風の家とは?
- 和モダンな家の魅力・特徴とは?
- 和モダンな家づくりをする際に注意するポイント【外観編】
- 和モダンな家づくりをする際に注意するポイント【内装編】
- 和モダンな家のデザイン11例
- 家づくりについて相談会で聞いてみよう
- まとめ
和モダン・和風の家とは?
「和モダンの家」とは伝統的な和の家と、現代的でモダンな家を融合させた住宅デザインのことです。温かみのある雰囲気が人気の「ナチュラルデザイン」、自然を生活の一部に取り込む「バイオリフィックデザイン」とともに、近年よく見られます。
和モダンの家と比較されやすい「和風の家」とは内外装のデザインや建築資材、設備の様式が和風である家です。外観は瓦屋根や白壁、内装に畳を敷いた和室をかまえるのが特徴で、「純和風住宅」とも言われます。
その和風住宅の「慣れ親しんだ安心感」と現代的で「無駄のないデザイン」が、和モダン住宅の人気の理由です。畳に座り目線を低く暮らしてきた日本人に馴染みやすいデザインと、シンプルかつ機能的なモダンデザインが融合した、私たちの暮らしに寄りそう住宅デザインと言えます。
洋風の家との違いは?
和モダンの家と洋風の家は装飾や色づかい、間取りなど多くの異なる点があります。
和モダンの家が「趣」や「伝統美」を大切にした装飾や色づかいが特徴ですが、洋風の家は、ヨーロッパ風のデザインやアメリカらしいポップな色づかいが特徴です。床はすべてフローリングで部屋の仕切りは控えめ、吹き抜けや高い天井から空間の広がりを感じます。
また和モダン・和風の家と洋風の家では、建築工法にも違いがあります。一般的な洋風の家の工法は「木造枠組壁工法」です。木造枠組壁工法とは壁や床などの「面」を組み立てて支える工法で、職人の腕に左右されにくいメリットがあります。
それに対して和モダン・和風の家の工法は「木造軸組工法」が一般的です。木造軸組工法とは柱や梁に補強材となる筋交いを入れた「線」を組み立てて構造を作る工法で、間取りやデザインの自由度が高いといったメリットあります。
和モダンな家の魅力・特徴とは?
和モダンの家には、日本の気候や暮らしに寄りそう魅力がたくさんあります。ここでは和モダンな家の魅力・特徴について見ていきましょう。
魅力①日本の「夏」に適している
和モダンな家の魅力のひとつは、四季折々の変化を見せる日本の気候に適していることです。特に日本の夏は高温多湿のため、室内の湿度管理が大切です。
和モダンの家に使われる建築資材は、主に木材です。山から切り出した木そのものの無垢材には調湿効果があり、湿気の吸収と放出を繰り返し、室内の湿度を調節してくれます。壁材に使われる土壁や珪藻土にも高い調湿効果があり、通気性も抜群です。これらの素材が夏のジメジメとした不快感を緩和し快適な空間にしてくれます。
魅力②素材感・デザイン
素材感やデザインも、和モダンな家の魅力のひとつです。
和モダンの家には、外観のアクセントとして木部を効果的に取り入れたデザインがよく見られます。例えば一部の壁や扉、玄関まわりなど。木部の部分使いでぐっと趣のある、和モダンな住宅デザインになります。
また、家の大部分を占める外壁の色も、和モダンを演出する大切な要素のひとつです。
ベージュやホワイトといった比較的明るい色の外壁が主流ですが、黒っぽい外壁にするとシックで落ち着きのある和の雰囲気が演出できます。外観に合わせて表札も陶板やタイルを用いたデザインを選ぶと、全体の雰囲気がまとまりやすいでしょう。
木の質感や木目を活かしたデザインは、和モダンの家の内装にも活用できます。
例えば、柱や梁など構造があえて見えるように仕上げる「現し」は、和を基調とした内装ならではのデザインです。また庭とつながるように縁側を設置したり、床の間や畳と組み合わせることで、落ち着きある空間を演出できるでしょう。
魅力③内装の魅力
和とモダンデザインが融合した和モダンの家は、幅広い内装デザインを楽しめるのも魅力です。
例えば天井の貼り方にも「折上天井(おりあげてんじょう)」「網代天井(あじろてんじょう)」「船底天井(ふなぞこてんじょう)」など種類があり、趣が異なるため好みに応じて選べる楽しさがあります。
また落ち着いた色の壁紙が似合うのも和モダンな家の特徴です。
例えば紺色や緑、茶色など昔ながらの和風住宅に見られるような深みのある色や和柄のアクセントクロスを取り入れるのもおすすめ。
和の素材をポイントに取り入れると絶妙な和モダンスタイルを演出できますよ。
柔らかい光を演出できる障子や和紙を使った照明器具を取り入れるだけでも、魅力的な和の空間に仕上がります。
魅力④外部との関わり方
和モダンの家は中庭をつくったり、庭に向かって開口部を大きく設けることで、自宅に居ながら外とのつながりを楽しむことができます。
中庭は家のどこからでも見ることができるため、ふとした時に季節の移ろいに気づいたり、開口部から濡れ縁やウッドデッキに出て外との一体感を楽しみながら暮らすことができます。
魅力⑤庭の魅力
庭と家のまとまりを感じやすいのも、和モダンな家の魅力です。
例えば白砂利や景石を並べたり「タマリュウ」「ギボウシ」など和の風合いが感じられる草花や木々を植えることで、日々の暮らしの中で美しい自然や季節の移り変わりを感じることができます。
庭に憧れはあるけどプライベートな空間は確保したいといった場合には「中庭」を取り入れるのがおすすめです。とくに近隣住宅との距離が近い土地では、開放的な庭よりも中庭がマッチします。真ん中に設置すれば、家のどこからでも緑を楽しめて採光もとれます。
浴室や寝室の窓越しに見える坪庭なら、毎日のリラックスタイムがより特別な時間になるでしょう。
和モダンな家づくりをする際に注意するポイント【外観編】
せっかく建てるならセンスのよい和モダンデザインの家にしたいですよね。ここでは外観について和モダンにするポイントを解説していきます。
ポイント①屋根の形にこだわる
外観は屋根の形によって大きく印象が変わります。
屋根にはいくつもの種類があり、代表的なもので切妻屋根・寄棟屋根・入母屋屋根・片流れ屋根・陸屋根・差しかけ屋根などがあります。
その中で和モダンにな家に合う屋根の形として切妻屋根・寄棟屋根・片流れ屋根があります。
切妻屋根
切妻屋根は多くの木造住宅で古くから取り入れられている最も一般的な形状です。妻側(家の短い辺)が三角形に見える屋根です。シンプルでどんなデザインにも合う万能な形状です。
大屋根
切妻屋根の種類の中に、桁側(家の長い辺)に三角形が見えるよう屋根をかけた大屋根と呼ばれる形がありますが、こちらもどっしりと地に足をつけたような印象で和モダンデザインによく合います。
寄棟屋根
寄棟屋根は家の四方に向かって流れる屋根が特徴で、安定感があります。高さが抑えやすいため、落ち着いた和モダンの外観となります。
片流れ屋根
片流れ屋根は片側に流れる一枚の屋根で構成されます。スタイリッシュな形状ですが、外部に使う素材やカラーにより和の趣ある外観にすることもでき、モダンな形状と和風のデザインを掛け合わせた和モダンが素敵な外観となります。
ポイント②屋根に瓦を使う
屋根材にも様々なものがありますが、昔から日本の家屋に使われてきたものとして瓦があります。
瓦は粘土を高温で焼いた素材です。表面に釉薬を塗るものといぶして濃い灰色とするものがあり、色や表情が異なります。
瓦の一番の特徴はその独特な形状と質感です。
波打つような形状とずっしりとして重厚感のある質感は日本家屋との相性が抜群で、和の落ち着いた印象を持たせることができます。
近年では金属系の屋根が主流となりつつありますが、他にないデザイン性と他の屋根材よりも耐用年数が圧倒的に長く、メンテナンスがいらない点で根強い人気があります。
断熱性・防音性も高いため、居住性を考えた時にも優れた素材と言えます。
ポイント③木の素材や落ち着いたカラーを選ぶ
昔から現代に至るまで日本の家はそのほとんどが木造です。森林資源が豊富で、地震が多く、高温多湿な夏となる日本では木造の家が最適だからと言われています。
古くから使われ馴染みのある木を外部に使うと自然と和の風合いが香る外観にすることができます。
例えば、玄関周りや道路からよく見える外壁の一部分、戸袋や窓枠、柱、ルーバーなどに木部を用いると木の素材感を活かしたアクセントとなり素敵に仕上がります。
全面を板張りにするとメンテナンスで塗装をする際に大変ですが、部分的な使用であれば問題ありません。
また外観を左右するカラーは和名のついた伝統色を選ぶと落ち着いた和のデザインとすることができます。
芥子色・藍色・亜麻色など原色とは異なりくすみがかったり淡かったりと、草花や山々、空など自然の中に見られる色が良いでしょう。家の中と外、また木部との調和の取れた和モダンの外観になります。
ポイント④和風の建具を取り入れる
建具のデザインも外観を左右するポイントの一つです。
中でも玄関扉は外観でよく見える位置に来る場合も多く、文字通り家の顔となります。ここに木製の玄関扉や縦格子の扉を配するとぐっと和風の雰囲気が漂います。
また数の多い窓回りも重要なポイントです。
窓枠を木にすると優しくナチュラルな印象となり、カーテンではなく障子を採用すると外から見た時、特に夜には障子を通して淡い明かりが漏れ素敵な和のテイストが味わえます。
戸袋を縦板張りにしても和の風情がある外観となりますよ。
ポイント⑤外構も統一感を出す
外観で忘れてはならないのが、外構です。建物を和モダンでまとめても外構が異なるテイストではちぐはぐな印象になってしまいます。
フェンスや門扉、アプローチといった構造物から庭木・庭石まで様々な要素で成り立つ外構ですが、ポイントに和の素材を使うことでバランスのとれた外構計画ができますよ。
例えば、庭石に日本原産の大谷石や御影石を置く、アプローチに鉄平石を使う、玄関前に縦格子のルーバーを設置する、庭木には紅葉が美しいもみじを植える、板塀や竹塀を設置するなど様々なアイディアがあります。
全てに和風を取り入れると純和風の格式高い外構になるため、シンプルな素材も合わせながら抜け感のある和モダンの外構を検討してみてくださいね。
和モダンな家づくりをする際に注意するポイント 【内装編】
和モダンな家はおしゃれな雰囲気で機能性にも優れていますが、健康な暮らしを考えるうえで注意したいポイントがあります。今回は和モダンな家づくりをする際の5つの注意点について確認しましょう。
ポイント①メリハリをつけてコストも抑える
理想の和モダンの家を叶えるなら「こだわりたい箇所」と「気にしない箇所」を決めておきましょう。和の素材はこだわりたい箇所にポイントづかいすることで、良さがより引き立ちます。多用したからといって活きるものではありません。
例えば無垢材を組み合わせて作る「格子戸」や透ける絹とガラスで空間を装う「絹ガラス」、機能もデザインにもこだわった「和紙壁紙」など。和を演出する建築資材はさまざまですが、価格が高い傾向にあります。
無垢材を使った見せ梁にしたい、壁紙を使わず漆喰壁で仕上げたいなど「我が家の見せ場」を決めておきましょう。見せ場があると家全体にメリハリが生まれ、コスト軽減にもつながります。
ポイント②土壁はこまめなメンテナンスが必要
「土壁」は和を演出する代表的な建築資材のひとつです。
約1,500年前から変わらず「藁スサ」「土」「砂」から作られ調湿や蓄熱、防火など非常に優れた性能を持ちます。ただ、ほったらかしではいけません。経年劣化が進むと土が縮みひび割れて、ぽろぽろ崩れてきます。はたきを使用して古い土を落としたり、サンドペーパーを使用して汚れを取りのぞくなど、こまめなメンテナンスが必要です。
ポイント③家具の色にもこだわりを
和モダンな家を建てるなら家具の色にもこだわりましょう。和の壁紙や床材、装飾とテイストのあう家具選びのポイントは「色」です。テーブルやイス、カーテンは茶色や紺色、鼠色など、くすみがかった色を選びます。大きさのある家具は部屋の雰囲気に影響するため、落ち着いたベースカラーを選びましょう。朱色や黄金色といったアクセントカラーはテーブルクロスやクッションカバーで、なるべく小さく取り入れます。
反対になるべく避けたい色は赤や黒、緑など彩度の高い色です。はっきりした奇抜な色は、和の落ち着いた雰囲気を壊しかねないため注意しましょう。
ポイント④和モダンを演出する天井の貼り方
折り上げ天井
折り上げ天井とは天井の中央部分のみ一段高く仕上げた天井です。伝統建築でも見られる格式高い天井です。
一部が高いため空間に奥行きが出て開放的な印象となります。また間接照明などにより印象的なデザインにすることができるため、和モダンの内装にも合う天井です。
船底天井
船底天井とは船をひっくり返したような形の天井で勾配天井の種類の一つです。
中央が高いため縦に伸びやかな空間となり、限られた室内空間でも窮屈さを感じさせません。梁が見える構造だとダイナミックな印象となります。
梁あらわし
天井の構造体のひとつである梁が現しとなったデザインです。
天井に凹凸が生まれることで空間のアクセントとなります。木の温かみが感じられ、和のテイストにもよく合います。
和紙貼り
天井に和紙を貼った仕上げです。和紙の柔らかな質感が和の空間を創り出します。
和紙は多様な色から選ぶことができるため、インテリアに合うものが見つかるでしょう。
ポイント⑤玄関は自然素材を多く使う
外観を和モダンにまとめたら、続けて目の行く玄関の内装も和モダンを意識することで統一感が出ます。家の第一印象を決める玄関は家の中への期待が高まる重要なポイントでもあります。インテリアを決める際にも玄関を重要視することでより満足度が高くまとまりのある内装とすることができますよ。
先に述べたように、和モダンテイストには木の質感がよく合います。他にも珪藻土や和紙、天然石などの自然素材は和の雰囲気を出しつつもモダンな素材とも調和し、おすすめです。
床には無垢材、壁に珪藻土や漆喰、建具に和紙や障子、土間には天然石などを採用すると趣のある和の空間となるでしょう。自然素材は素材ごとに唯一無二の色合いや表情があるものです。樹種や石によって大きく印象が変わるため素材選びから楽しむことができますよ。
【参考記事】
和モダンな玄関の事例10選!魅力やおすすめのアイデアも紹介
ポイント⑥全体のコンセプトを統一させる
内装を決める際の一番重要なポイントは、全体のコンセプトを統一させることです。
インテリアを構成するものは多岐に渡るため、取り入れたい壁材や床材、小物や家具、ファブリック、照明などを個別に選んでいくと、気づいたらバラバラの印象になってしまっていることもあります。
インテリアのテーマは事前に決めておくことが大切です。
家づくりは段階を踏んで様々なことを決めていきますが、印象を大きく左右する壁材や床材は工事が近づくと変更することができません。照明やカーテン、家具などまで含めて決めておくとまとまりのあるおしゃれな空間になりますよ。
和モダンな家のデザイン11例
ここでは、和モダンな家のデザインを採用した家を11例紹介していきます。ぜひお気に入りのデザインを見つけてみてください。
事例1 【外観】どっしりとした大屋根の外観が印象的な家
どっしりと落ち着きのある大屋根の外観が印象的な家。屋根材には平板瓦を用いて和の雰囲気を大切にしました。
外壁はホワイトの塗壁を基本とし、アクセントに板張りをしています。板張りのカラーはブラックと明るい茶系の2色を採用。その2色のコントラストが決して和風に寄りすぎない、モダンな雰囲気を演出しています。
事例2【内観】天然木の梁を存分に見せつつ、和紙をアクセントに使う内観
事例1の家の内観です。吹き抜け空間には構造材の太鼓梁をダイナミックに見せています。
どこか古民家のような、昔ながらの家のつくりを感じさせつつ、吹き抜け手すりにはアイアンを用いるなどモダンな要素もしっかりある、そんな木組みの家です。また、土間サロンの壁面には柿渋染の和紙をアクセントに使用しました。水屋の収納扉にブラックの柿渋和紙を用いることで、モダンな雰囲気を感じることができます。
事例3 リビングとつながる和モダンデザインの和室
建具を開放するとリビングとしっかりつながる和室を、和モダンデザインにした事例です。
基本の壁はホワイトの珪藻土塗りですが、腰から下部分を和紙張りとしました。リビングから続く珪藻土仕上げのため、リビングデザインとも調和しつつ、和室に来ると雰囲気の変化が楽しめます。腰から下の大きな北窓には障子を採用したことも和モダンデザインのひとつです。
事例4 旅館のような雰囲気の縁側
完全分離二世帯住宅の両親世帯スペースに、居間からつながる縁側を設けました。床材は自然素材の柿渋で落ち着く色味としました。この縁側には大きな窓を設けたので、椅子に座りながら庭木を眺めるのにピッタリ。室内に居ながら自然と一体になれる、心地よい空間です。
事例5 テラコッタタイルの土間サロン
完全分離二世帯をつなぐ空間として土間サロンを設け、土間部分をテラコッタタイル仕上げとしました。
和風な雰囲気になりやすい土間空間も、タイルを用いることでモダンな雰囲気になります。この土間サロンとつながる和室の建具は、和紙張りの襖戸です。昔ながらの襖戸ではなく、ガラスを組み込み和モダンなデザインとしました。
事例6 勾配の異なる屋根が立体的な切妻大屋根の外観
南に大きく吹き下ろした切妻大屋根が特徴的な外観。メインの大屋根と下屋部分の屋根勾配を変え、立体的な外観となっています。メインの屋根材はガルバリウム鋼板ですが、その上に平板瓦を乗せることで、面積の大きい屋根部分でも和モダンデザインを取り入れています。
事例7 旅館のような雰囲気、和モダンデザインの寝室
ベースの床材は無垢板張りですが、小上がり部分を畳敷きのベッドとしました。壁は和室に使われることが多い京壁、天井はヒノキの板張りです。自然素材にこだわった洗練された空間デザインは旅館にいるかのよう。縁側でくつろぐことも出来るので、上質な時間を過ごすことができるプライベートルームです。
事例8 ルーバースクリーンが目隠しと外観アクセントを兼ねる家
外壁は濃いめのグレーの塗り仕上げ。そこに明るい色味の木製ルーバースクリーン(縦格子)が映えるデザインです。このルーバースクリーンが玄関まわりの目隠しとなり、プライバシーを確保しつつ外観のアクセントとして活きています。縦格子が和風でありかつ細い木材がモダンな印象の外観となりました。
事例9 和モダンデザインの平屋
同じ敷地内にある蔵のデザインと調和するように、腰板張りにすることで和風な外観デザインとした平屋です。
家の顔でもある玄関ドアも縦格子のデザインを採用しました。室内空間はホワイトの珪藻土塗壁がベース。その中でも建具は和紙や障子を使用したデザインのものを取り入れたり、和のデザインの家具を置いています。
こじんまりした平屋でありながら、素敵な和モダン空間となっています。
事例10 素材感を活かし、洗練されたリビング空間
無垢材と珪藻土の素材感を活かしながら、和紙のペンダントライトや畳、障子を取り入れまとめた和モダン空間。薪ストーブの炉台・炉壁は大谷石仕上げとし、モダンな要素となっています。
事例11 庭木と溶け込む和モダンデザインの大屋根の外観
大屋根の外観に、和に寄りすぎないモダンな庭がマッチする家。素敵な庭づくりをすると、家の印象もぐっと良くなります。道行く人がちょっと立ち止まってしまうような、素敵な外構計画もご提案します。
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まとめ
和モダンの家は日本人に馴染みやすく、現代の暮らしに寄りそう住宅デザインです。
和のデザインには高温多湿な日本の気候に適した知恵と工夫が満載で、流行に左右されにくいメリットがあります。素材や色を選ぶことで、時の経過とともに変化する味わい深さも楽しめるでしょう。純和風住宅になるとコストが高い傾向にありますが、和モダン住宅なら比較的ローコストで実現します。自然の移ろいとともにゆったり過ごせる和モダンの家の暮らしをぜひ検討してみましょう。