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玄関の間取りにお悩みの方へ 失敗しないためのポイントやおすすめのアイデアを紹介

公開日:2022/11/09(水) 更新日:2022/11/21(月) 家づくり

玄関の間取りにお悩みの方へ 失敗しないためのポイントやおすすめのアイデアを紹介

家の顔である玄関。計画を始めてみると意外と奥が深い部分でもあります。靴や外で使うものの量やしまい方、生活の中での動線、来客の多さ、目的によってはくつろぎの場も兼ねるなど、ご家族ごとに様々なプランニングが出来ます。

毎日使う場所が綺麗に保たれ、使い勝手が良いと気分がいいですよね。ここでは事例もたくさん紹介するので参考にしてみてくださいね。

 

目次

 

 

玄関の役割や求められるものとは?

訪問先で最初に目にするのが玄関です。そのため、玄関は家の顔とも言われています。

おしゃれであり清潔に保たれていると、その家はもちろん住んでいる方の印象も良いものとなるため日頃から綺麗にしておきましょう。また、風水的に見ても玄関は注意しておきたいポイントとなります。運気が入り込む場所とされているため、整理整頓を心がけ、明るい状態にしておきましょう。

天然石を敷いた玄関土間

 

玄関を配置する場所のポイントは?

玄関は毎日使用することになるため、使いやすいことはもちろん安心安全であることやお手入れしやすいこと、ライフスタイルに合っているかどうかといったことも気になるところです。

次に、玄関を配置する際に知っておきたい玄関の向きの特徴や間取り、収納についてご紹介します。

 

「東西南北」それぞれのメリットとデメリット

玄関の向きに決まりはありません。しかしながら、これによってキッチンなどの水回りやリビングの場所などが決まってくるため、慎重に考える必要があります。

次に、それぞれの向きの特徴についてご紹介します。

玄関の向き

メリット

デメリット

東向き

朝日が入り込むため、玄関が明るく感じられる。

基本的に大きなデメリットはないが、朝日がまぶしく感じられる場合もあるため、直射日光を避ける対策が必要。また、リビングやダイニングを東側につくり、朝日を浴びながら過ごしたり食事をしたりしたい方には向いていない。

西向き

夕方、玄関が明るく感じられる。西日をブロックできるため、西側部分をさまざまな用途に利用できる。東側と南側に部屋を設けることができるので、光がたくさん入るリビングも可能。。

西日により玄関ドアが劣化しやすい。冬は、西日がまぶしく感じられやすい。風水では、できれば避けた方が良いと言われている。

南向き

玄関が明るく暖かく感じられる。風水でも良いとされている。

日差しによって玄関ドアが劣化しやすい。場合によっては、ひさしなどを設置して直射日光対策が必要になる。南側に庭をつくるのが難しい。

北向き

玄関ドアが劣化しにくい。南側部分の間取りを使いやすくすることができる。暑い季節も玄関が涼しく感じられる。

玄関が暗く寒く感じられる。雪が多い地方の場合、雪の影響で玄関ドアが開けにくくなったり中に雪が入り込んだりすることがある。そのため、風よけ対策が必要になることもある。

 

 

道路との関係も要チェック

玄関は、向きについても慎重に検討する必要がありますが、道路との関係も気になるところです。

特に小さなお子さんがいるご家庭の場合、玄関と道路との距離が近すぎると、子供が飛び出して事故につながる可能性もあるため注意が必要です。気になる場合は、玄関前に目隠しを設置して飛び出しを防ぐのも良いアイデアです。あるいは、道路に面していない向きに玄関をつくってみるのも良いでしょう。

玄関前の縦格子の目隠し

 

 

玄関の間取りで失敗しない・成功するには?

先にご紹介したように、玄関は家の顔であり毎日使用する場所です。そのため、使いやすさを追求してつくる必要があります。

ポイントは、ストレスなく使用できる広さであることと、靴はもちろんそれ以外の収納も確保できるかといったことです。

 

①広さ

最低でも、土間部分は一畳分の広さは設けるようにしましょう。

また、外で使うものですぐ取り出せる場所に置いておきたいものは案外多いので、そのあたりについてもよく考えてみてください。広くつくれない場合は、玄関の幅をできるだけ広めにすると良いでしょう。縦長よりも横長が、使いやすく広く感じられます。

 

②靴の収納

通勤通学に履く靴以外にも、ブーツや冠婚葬祭用など想像以上に靴の量は多くなるものです。
お子さんであればそれほど多くないかもしれませんが、今後増えていくことが予想されるため余裕を持って広めにつくる方が安心です。

個人差がありますが、目安としては一人当たり最低でも68足程度所有すると考えて検討してみてください。これらが収納できるスペースかどうかイメージしてみましょう。

シューズクローゼット内部

 

③靴以外の収納

玄関は、雨風をしのげる安心な収納場所でもあります。

靴以外にも、傘やベビーカーなどを置いておけば、外出する際にスムーズに出かけられます。
また、広くつくって、自転車やバイクなどを収納できれば防犯対策にもつながることでしょう。

アウトドア製品、スポーツ用品などを収納するのも便利です。たとえば、キャンプ用品やサーフボード、バットやラケットなどです。使用する際に、靴を脱いで出し入れする必要がないだけでかなり便利になります。
また、介護される方は、車椅子などを収納するのも良いでしょう。

玄関土間に収納してある自転車

 

 

おしゃれで使いやすい玄関にするためのポイントとは?

玄関がおしゃれであれば、建物そのものが美しく見えます。デザインや色使いなどによっても雰囲気が異なるほか、建具と壁や床のコントラストによってもセンスの良さが変わってきます。
また、つくりによっては広々とした印象になるため、玄関はもちろん家そのものにゆったり感も出ます。このように、素敵な玄関に仕上げる際にいくつかコツがありますので、参考にしながら自分らしい玄関にしてください。

 

ポイント1:開放感

玄関に解放感を出したいなら、吹き抜けを検討してみてください。これは、平屋にしたい方にもおすすめです。天井が高くなるため広く感じられるほか、光を取り入れるようにすれば明るさも感じられ、さらに気持ちが良い空間にできます。夕方遅くまで灯りが不要になるため、電気代の節約につながるといったメリットもありおすすめです。
ただし、吹き抜けをつくると照明の交換や窓ふきが大変になるため注意が必要です。二階部分のスペースが少なくなるため、そこにデメリットを感じる方もいます。

吹き抜けをつくる以外に、玄関に窓を設置する方法もありこちらもおすすめです。窓から入り込む光によって玄関が明るく見えるのはもちろん、モダンな印象にできるといった良さもあります。

玄関にあるスリット窓

 

ポイント2:床・壁・建具などの組み合わせ

床と玄関ポーチの床材を同じにして連動させると、おしゃれで広々とした印象にすることができます。
また、床、壁、建具をうまく組み合わせるとセンス良く見えます。収納扉や玄関ドアなどにマッチしたものを選んでみましょう。

ポイントは、玄関回りだけでなく外壁や内装のテイストに合った床材を選ぶことです。高級感を出したい方には、天然石の床材がおすすめです。
ただし、シミになりやすいといった特徴があります。

コンクリートの場合は、洗練された雰囲気に仕上がるほか丈夫であるといった良さがありますが、寒い季節はより寒く感じられることもあります。タイルは、いろいろな種類がありお手入れしやすいといった特徴があります。目が細かいと掃除しにくいと感じることもあるため、サイズにも注意して選んでみましょう。タイルの色で迷う時は、どんな家にも合わせやすいグレー系もおすすめです。

天然石の玄関ポーチ

 

ポイント3:収納以外の機能性

玄関を快適に使用するために、収納以外にも検討してみたいことがあります。

一つは手すりです。これがあれば靴を脱ぎ履きする際に楽になるほか、安心して玄関框の上り下りができます。

また、帰宅してすぐに手洗いができるように、玄関周辺に手洗い場を設けるのもおすすめです。玄関にあれば、来客の際にプライベート空間を見せることなく手洗いをしてもらえます。

また、コンセントの設置も是非検討してみましょう。靴乾燥機を使用する際に便利であるほか、クリスマスなどのイベントで玄関をイルミネーションなどで演出したい時も楽しめます。もちろん、玄関回りの掃除の際も便利です。

造作洗面台

 

ポイント4:動線

おしゃれであることや機能性に優れていることも大切ですが、ストレスなく移動できるかということも慎重に検討したいポイントです。

スムーズに室内に移動できるか想像してみましょう。たとえば、玄関にウォークインクローゼットを設置すれば、コートを収納してからそのまま中に入れます。キッチンにスムーズに移動できるようにすれば、たくさん食材を買った時も楽でしょう。

このあたりは、人それぞれの考え方によるので、自分がどのような動線であれば生活しやすいかいろいろ考えて判断してください。ちょっとしたことであっても、動線を意識したつくりかどうかで、使いやすさがだいぶ変わってきます。

 

 

玄関の間取りのよくあるパターン

自由設計で家を建てる場合、玄関についてもさまざまなアイデアが見られます。機能性や収納力に注目しながら検討するのはもちろんですが、家族構成に合わせたつくりであるかといったことも気になるポイントです。

次に、多く見られる玄関の間取りについてご紹介します。

 

パターン① 必要最小限のスペース

玄関に対する考え方は人それぞれです。できるだけ小さくつくって、部屋を広くしたり部屋数を増やしたりしたい方もいます。
この方法は、家族が少ない方や収納するものが少ない方におすすめです。壁に、コート掛けと小さめの収納棚を設置するのも良いでしょう。施工費用が安く抑えられるといったメリットがあるほか、掃除が楽という良さもあります。

 

 

パターン② ウォークスルー型シューズクローゼット

家族が多いとどうしても靴の所有数が増えるので、シューズクロークを設置することをおすすめします。
玄関から室内へつながるタイプのウォークスルー型シューズクローゼットであれば、帰宅してから室内に入るまでの一連の動作をノンストップでできるため、スムーズに進められます。お子さんが靴を脱ぎっぱなしにして、玄関がごちゃごちゃしてしまうなどのお悩みを抱えている方にもおすすめの方法です。

ウォークスルーシューズクローゼット

 

パターン③ ウォークイン型シューズクローゼット

玄関に靴だけでなくさまざまなものを収納できるのが、ウォークイン型シューズクローゼットの魅力です。
広めにつくれば、大きなものも収納できるのでアウトドア用品などが多い方にもおすすめです。お子さんが多いと外遊び用のおもちゃなども増えますが、玄関で収納できると便利に感じられることでしょう。
扉があれば、来客時に見られる心配もありません。ただし、便利であるがゆえにたくさん入れてしまう可能性もあるので、整理整頓にも力を入れましょう。

ウォークインのシューズクローゼット

 

パターン④ 広い土間

土間部分を広くつくる方も多く見られます。窮屈感がなくリラックスできほか、家が広く感じられるのも人気の理由でしょう。
たくさん買い物した時もストレスがありません。自転車などを置くこともできて便利です。

また、土間が広ければ、雨天時に小さなお子さんが遊ぶスペースにすることもできます。大きめタイルを取り入れれば、豪華な印象にできるのも良いところです。狭い土間の場合、大きめのタイルを選んでもあまり良さを実感できませんが、広ければ良さが引き立ちます。

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薪ストーブを設置した土間玄関

 

パターン⑤ ガレージ経由の玄関

ガレージから玄関に入れるようにすると、車を使う時も天候を気にする心配がありません。雨の日に買い物をしてきた日も、慌てることなく荷物を下ろすことができます。
また、赤ちゃんや小さなお子さんがいる方も、ゆっくりと乗り降りができて安心です。雪の日は寒く感じられたり足元が凍って滑ったりする心配がありますが、この方法であれば安心です。
ガレージがあれば、趣味を楽しんだりお子さんの遊び場として使ったりできるので、前向きに検討してみてはいかがでしょうか。

ガレージと繋がった玄関

 

 

玄関の間取りに取り入れたいアイデア

より使いやすくするために、玄関におすすめしたいアイデアがあります。
また、おしゃれにまとめたい方も多いと思いますが、その際のポイントもあります。次に、是非ご検討いただきたい玄関の間取りに取り入れたいアイデアについてご紹介します。

 

アイデア1:ホール階段

ホール階段は、玄関からホールにある階段をのぼり2階に上がることができる階段のことです。リビングを通ることなく2階に行けるので、来客時にプライバシーを守れるといったメリットもあります。
リビングダイニングとは建具で分ける間取りとなるので、リビングダイニングの冷暖房効率は良いですが、玄関からホール階段は冷暖房されない点には注意が必要です。

 

アイデア2:ベンチの設置

玄関にベンチを用意すれば、靴の脱ぎ履きがしやすくなります。小さなお子さんがいるご家庭では、出発するまでベンチで待たせることもできて安心です。小さなお子さんや高齢者に限らず皆が使いやすいですね。ただし、狭い玄関だと難しいためある程度広さがあることが条件になります。

ベンチが設置してある玄関土間

 

アイデア3:インテリアとの調和

あらかじめ玄関に飾りたいと思っているものや取り入れたい照明などがある方も多いでしょう。この場合は、それを中心に間取りやデザインを考えるのがおすすめです。棚の上や土間部分に間接照明を設置して、癒しの空間にすることも可能なので、まずはイメージを明確にしてみてください。

 

 

玄関は広い方がいい?メリットとデメリットとは?

玄関は、必ずしも広ければ良いというものではありません。自分が使いやすいと思う間取りで進めていきましょう。次に、広い玄関の特徴についてご紹介します。

 

玄関を広くするメリットとは?

・家族がゆったりと使うことができる

同じ時間帯に出勤登校する場合も、ストレスがありません。

・靴だけでなくいろいろな物が収納できる

シューズクロークを設置して、靴やベビーカー、趣味の道具などを収納できて便利です。

・家が広く見える

玄関が広いと家そのものも広く見えます。

・テーブルと椅子を置いて過ごすこともできる

靴の脱ぎ履きだけでなく、ちょっとした来客時に話をするなど、いろいろな使い方ができて便利に感じられます。

 玄関と繋がるタイル土間

 

玄関を広くするデメリットとは?

・掃除が大変

広いスペースを掃除することになるため、手間がかかると感じる方もいるようです。できるだけ土間部分に物を置かないように注意したり、デッキブラシなどを使って掃除したりするのがおすすめです。ただし、コンクリートの場合は水を使うとシミが残ることもあるので、しっかりと絞った布を使って掃除することをおすすめします。

・ほかの部屋が狭くなってしまう

部屋を狭くしたくない場合は、玄関を広くつくらずに隠す収納などですっきりさせることで、広い玄関に見せるのも良い方法です。

・冬寒く感じられることもある

断熱効果がある玄関ドアを取り入れて、玄関の寒さ対策をすることもできます。

 

 

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工房信州の家の事例を紹介

ここでは、工房信州の家の実際の事例で取り入れたアイデアを紹介します。

 

下足入れ+ウォークインシューズクローゼット

こちらは比較的コンパクトな下足入れに加え、ウォークインシューズクローゼットを設けた事例です。普段家族が良く使う靴は下足入れに収納し、奥のシューズクローゼットには季節物の靴や、外回り用品などがたっぷり収納できます。玄関部分がとてもスッキリするので急な来客時でも安心ですね。

 玄関の下足入れと奥に続く土間、ペンダントライト

 

広めの土間に自転車を収納

土間部分を広めにとり、自転車を収納している事例です。土間を広く取ることで大切な自転車を玄関内に保管できるので安心ですね。

 自転車を収納している玄関土間

 

玄関+土間サロンとして活用

家族玄関と土間サロンを一つの空間としました。大容量の下足入れはオーダーしたもの。下足入れ上には季節ごとにディスプレイを変え、家具のように楽しみながら使用できます。

小さなテーブルとチェアを置き、家族で景色を眺めながらコーヒーを飲んだり、来客時にもその場でちょっと腰かけて話したり…と様々な使い方ができる空間となりました。

 玄関土間と大容量の下足箱とクリスマスの飾り

 

収納棚を建具で隠し、階段下も玄関収納に活用

天井までの下足用の収納棚を建具で隠してしまえばスッキリとした玄関まわりになります。階段下の空間を玄関側から使えるコート掛けとしました。家族分のコートだけでなく、来客時にコートを預かる際にも便利に使えます。

 コートかけとシューズクローゼットがある玄関ホール

 

ウォークインシューズクローゼット+キッズバイク収納

小さなお子様が居る家庭では、やはりウォークインタイプの収納は重宝します。土間続きの収納とすることで、外回りの汚れたものやレインコート・傘などの濡れたものも気にせず収納できます。また、こちらの家ではキッズバイクを引っかける収納も計画しました。インテリアの一部になりつつ、お子様も喜ぶ工夫のひとつです。

 玄関のウォークインシューズクローゼットと自転車フック

 

素材・デザインにもこだわった玄関

玄関の土間仕上げをコンクリートとし、玄関正面の壁面は、材の一部が変色し利用価値が無いとされてきた「ブルーステイン材」を利用。気に入った素材で仕上げた玄関であれば、毎日の帰宅が楽しみになりそうです。

 板張りの玄関ホールとコンクリート仕上げの土間

 

正面のニッチ棚が活きる玄関

玄関を入った正面に小さなニッチ棚を計画。四方塗回しとし、小さなダウンライトを一灯計画しました。花を飾ったりお気に入りの小物を置いたり…。珪藻土塗の質感がダウンライトで照らされ、さりげないけど目を引くニッチ棚が、玄関空間を素敵に演出します。

 玄関正面のニッチ棚に飾った花

 

 

まとめ

玄関は、家の顔であり毎日使う場所でもあります。
そのため、さまざまな角度から見て失敗しない間取りにすることが必要です。広くつくるメリットと狭くつくることで得られるメリットがありますので、比較しながらライフスタイルや家族構成などを考慮して、自分に合った玄関づくりをしましょう。
収納も気になるところです。玄関の向きにも注意してください。家族構成や使いやすさなども考えながら、素敵な玄関にしましょう。

 

 

 


 

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