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家を購入するための頭金はいくら?住宅ローンの平均額や注意点を解説!

公開日:2021/09/05(日) 更新日:2023/02/16(木) 家づくり

家を購入するための頭金はいくら?住宅ローンの平均額や注意点を解説!

新たに不動産物件を購入するという方は、頭金について考えることが必要不可欠です。
しかしこの「頭金」という言葉、よく耳にするけれど正確にはどのようなものかわからない、という方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな頭金について、その概要や注意点などをまとめていきます。
これから新築物件や中古物件を購入しようとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

INDEX

 

 

そもそも頭金とは?

「頭金」とは、正確にはどのようなお金のことを指しているのでしょうか。

この「頭金」とは、簡単にいうと「住宅購入の際、最初に自己資金で支払うお金」のことを指します。
商品代金の一部を先払いするため、その分のお金はローンの総額からは差し引かれることになります。

では、もう少し具体的にみていきましょう。

住宅を購入する方は、多くの方が「住宅ローン」を利用して、月々いくら、といった形で返済していきます。
しかし、住宅ローンだけで購入資金のすべてを賄うというケースは少なく、大抵の場合は最初に購入する住宅の価格の一部を自己資金にて支払います。
この頭金は、原則現金での支払いです。
この最初に支払う分の金額が、家の頭金になります。
なお、購入時にかかる費用としては、頭金のほかにも税金や手数料といった諸費用があり、こちらも頭金と同じく現金での支払いが原則となります。

頭金の額を増やせば増やすほど、月々のローン返済額を下げることができます。
詳しいシミュレーションはのちほどご紹介しますが、たとえば4,000万円の家を頭金0で購入した場合と、頭金2,000万円で購入した場合を比較すると、後者の方は頭金0の場合と比べて毎月の返済額を約半分にすることができます。

また、住宅ローンの返済で必要となる利息の分を減らすことができるため、お得になります。
このように、頭金の有無やその支払い総額によって、住宅ローンの支払い総額は大きく変わってくるのです。

 

頭金と手付金の違いは?

頭金とよく似ている言葉に、「手付金」というものがあります。
この手付金とは、住宅の売買契約を結ぶ際、契約を確実なものにするために家の購入金額の一部を支払うお金です。
そのため、頭金の一部といえますが、「契約を確かにするため」という点で目的が異なります。
また、手付金は売り主と買い主との間で契約が合意されたことを証明するお金になるため、買い主が契約後にキャンセルするという場合、手付金は放棄しなければなりません。
この手付金の目安は、購入金額の約5~10%となっています。

 

 

頭金を用意するメリット

頭金を用意するということは、その分借入総額が減るということです。そして借入が減るということは、銀行に支払う利息が減るということです。初めの費用負担は大きいですが、長期的に見ると頭金を多く払えば払うほど、家の建築にかかる総額は減ることになります。

また頭金が用意出来る場合、銀行からの信用評価が高まり住宅ローン審査に通りやすいといったメリットもあります。さらに金融機関によっては頭金が一定以上ある場合には金利が優遇される制度を設けています。
借入総額が減り、金利も低くなるため結果的に家計への負担が減ることが頭金を用意するメリットと言えるでしょう。

 

頭金を用意するデメリット

日々の生活費を支払いながら頭金のために数百万円を用意するためには一定期間を要します。気に入った土地や物件が見つかり、すぐにでも購入したいといった方は頭金を貯めている間に買われてしまったり、タイミングを失ったりしてしまう可能性があります。

賃貸に住んでいる方は頭金を蓄えながらも家賃を払い続けなければなりません。それであれば頭金なしで購入し、家賃に充てていた資金でローンの返済をしていく方が無駄がないという場合もあるでしょう。

また頭金に多くの資金を割いてしまうと、現金が必要なタイミングで対応が出来なくなってしまう可能性があります。子どもの進学など先に見越せる出費は計算しておきましょう。また病気や事故、災害など、いざという時に困らないようある程度の蓄えを残しておく必要があります。

さらに、住宅ローン控除(年末の住宅ローン残高の1%が13年間、所得税や住民税から控除される制度)の恩恵は借入が多いほど享受することが出来ます。頭金を用意する場合はその分借入が少なくなるため、住宅ローン控除を受ける場合の控除金額も計算して決めると良いでしょう。

 

 

頭金の目安はどれくらい?

そんな家の頭金ですが、実際どのくらいを目安に支払えばよいのでしょうか。
ここでは、2018年度の「フラット35利用者調査」を参考に、住宅のタイプ別で頭金の相場をみていきます。

 

頭金の平均額(万円)

住宅購入費用に対する頭金の割合

注文住宅

636.5

18.7%

土地付注文住宅

447.0

10.9%

建売住宅

293.2

8.5%

新築マンション

714.1

16.1%

中古戸建

203.0

8.2%

中古マンション

310.5

10.4%

引用元:2018年度 フラット35利用者調査

表をみると、注文住宅・新築マンションを購入する場合の頭金の平均額は、ほかと比べて高くなっていることがわかります。
それ以外の建売住宅や中古物件では、購入費用の約10%程度が目安であることが読み取れます。
新たに物件を購入するという方は、自分の購入するタイプの物件がどこに当てはまるのかをみて、あらかじめ参考にしてみてください。

 

頭金の金額を決める際のポイント

追加工事費用を取っておく

家づくりをしていると、契約後や工事中にも変更したい部分が出てくることがあります。しかしその費用を住宅ローンで賄おうとすると、一から審査のやり直しになり時間や手間がかかる他、支払いの期限もあるため現実的ではありません。ある程度追加工事が発生することを見越し、その費用を差し引いた上で頭金を決めるとよいでしょう。

 

生活予備費を確保する

働くことが出来ない状況になった時にも普段通りの生活を送るための生活予備費。一般的には半年分の生活予備費があるとよいと言われています。月々にかかる生活費を予め把握しておきましょう。事故や病気、災害などは一家の大黒柱だけでなく、子どもや両親など誰にでも起こる可能性があります。何かあった時に焦らず対応できるだけの蓄えを残しておけば安心ですね。

 

頭金を支払うタイミング

住宅の頭金は、契約から引き渡しまでの間に支払います。
物件によっても時期や金額は異なりますが、注文住宅の場合、申し込みの段階で10万円程度の額を支払うのが一般的です。
そのほか新築マンションや新築一戸建てなども、同じく申込みの段階で支払うケースが多いようです。

 

 

頭金ゼロでも購入可能?

では、物件を新たに購入する際、頭金をゼロにすることは可能なのでしょうか。

結論からいうと、頭金ゼロでも住宅を購入することは可能です。
ただし、注意しなければならない点があります。

頭金がゼロでも現金は必要

まず、頭金がゼロといっても、最初に必要となる現金がゼロになるということではありません。
最初に必要な現金としては、前述した手付金や税金、手数料といったものがあります。
まず、手付金は契約時に約5~10%を契約締結時に現金にて売り主に支払わなければなりません。
(ただし、もし頭金をゼロで購入した場合は、住宅ローンが実行された際に手付金にあたる額が売り主から返却されるという形になります。)

次に税金や手数料についてですが、こういった諸費用も原則現金での支払いとなっています。
相場としては、注文住宅では価格の約10%前後、新築マンションの場合は価格の3~5%、新築一戸建てや中古住宅は価格の6~8%であるといわれています。

このように、頭金はゼロでも物件は購入できますが、最初にさまざまなお金が必要となりますので、あらかじめ計画的に資金を準備する必要があります。

 

 

頭金なしで家を購入する場合の注意点

頭金ゼロでも物件を購入できることは前述したとおりですが、頭金なしで家を購入する際、注意したい点がいくつかあります。
ここではそんな注意点をご紹介していきます。

 

利息負担が増える

住宅は高価な商品です。
そのため、住宅を購入するために借り入れるお金が増えれば増えるほど利息の負担が大きくなり、結果として合計で支払う利息の額が高くなってしまいます。

たとえば、3,000万円の物件を購入する際、頭金ゼロの場合は全額を借り入れなければなりませんが、自己資金で10%の頭金を入れる場合、借入金額は2,700万円となるため、300万円分の利息をゼロにすることができます。
このように、頭金をゼロで購入すると利息分の負担が増えるため、先に少しでも頭金を入れた方がお得といえるでしょう。

 

諸費用を住宅ローンに含めることができない

住宅を購入する際には、物件の価格だけでなく、仲介手数料や住宅ローンの手数料、登記費用や税金、手付金などさまざまなお金が必要となります。
こういったお金は住宅ローンとはまったく別のところで必要なお金です。
住宅ローンは不動産そのものの支配のために組むものであるため、諸費用を住宅ローンに含めることはできません。
一般的に、こういった諸費用の支払いは現金での一括支払いが基本となっているため、手元の自己資金が完全にゼロの状態では家を建てることができないというのが現状です。

 

諸費用ローンの利用には注意が必要

諸費用から全てのお金を借り入れたい、という方もなかにはいると思います。
そういった方向けに、諸費用を支払うための「諸費用ローン」というものもありますが、これを利用する際は注意が必要です。
これは住宅ローンとはまったく別に組むローンであるため、もし契約した場合は住宅ローンと諸費用ローンを二重で借りることとなります。
そうなると、必然的に借入金額も大きくなり、その分利息も高くなりますので、結果総額が大きくなってしまうというデメリットがあります。
諸費用ローンを考えたいという方は、あとから後悔しないためにも、十分に先の予算を見据えておきましょう。

 

 

家の購入タイミングの決め方

家は購入するタイミングによって規模や立地、資金計画まで変わってきます。一般的には家族の転機となるタイミングで家の購入を検討する方が多いです。

結婚を機に購入する場合は将来の子どもの計画や転勤の可能性など長期的な視点で考えた上で、比較的自由な条件で家を検討することが出来ます。子どもが幼稚園や保育園に通いだすと、転園が難しいこともありある程度地域が限定されてきます。子どもが小学生に上がる頃にはこれまでの家が手狭になっていることも多いでしょう。また子どもが巣立ち、夫婦二人のためにコンパクトな、老後も暮らしやすい家を建てるということも考えられます。

変化していく家族のライフステージに沿って、必要な住まいを考えていくことが大切です。今の住まいが家族に合っていないと感じるのであれば、家の購入を考える時かもしれません。

また総額の1~2割の頭金を払っても半年~1年ほどの生活費が手元に残っていることも大切です。ある程度年収が上がり、貯蓄が出来てきたタイミングというのも、購入のタイミングと言えるでしょう。家の購入を考える時は予め貯蓄計画もすると良いでしょう。

 

 

頭金の額ごとのローンシミュレーション

ここからは、頭金の額ごとに、住宅ローンの返済金額がわかるシミュレーションをおこなっていきます。
「どのくらいの頭金を貯めたらいいのかわからない」という方や、「そもそも頭金を入れるかで悩んでいる」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

ここでの条件は、以下のように設定し、頭金0~500万円を入れた場合ごとにシミュレーションしていきます。

  • 物件購入価格 3,000万円
  • 金利1%
  • 借入期間 35年
  • 世帯年収 400万円

頭金

月々の返済額

ローン返済総額

0円

84,686円

35,567,998円

100万円

81,863円

34,382,398円

200万円

79,040円

33,196,798円

300万円

76,217円

32,011,198円

400万円

73,394円

30,825,598円

500万円

70,571円

29,639,998円

 

ここで、頭金0円の場合と500万円の場合でローン返済総額を比べてみると、35年間の間でなんと928,000円もの差が生まれていることがわかります。
同じ商品を購入した場合でも、頭金を入れるか入れないかではこれだけの差があるため、総額を出来る限り押さえたいという方は頭金を少しでも入れるのが得策といえるでしょう。
住宅を新たに購入するという方は、頭金だけでなく、諸費用も最初に必要となるということを念頭におき、計画的にマイホームのシミュレーションをおこないましょう。

 

 

まとめ

物件購入時に必要となる頭金のポイントや注意点をまとめてきましたが、いかがだったでしょうか。
今回ご紹介したように、新たに物件を所有する際は、さまざまな面でお金が必要となります。
建てたあとで後悔のないよう、先の見通しをもって計画的にシミュレーションをおこなっておきましょう。
また、最近は住宅を購入した場合のローンシミュレーションを住宅メーカーの展示場やモデルハウスでおこなってくれる場所がほとんどです。
気になる方は、まずは展示場に足を運んでみるのもよいのではないでしょうか。

また、注文住宅を長野県で建てたいとお考えの方は、ぜひ私たちフォレストコーポレーションにお問い合わせください。
信州の自然を感じながら過ごせる住まいを、ご家族に合わせてご提案いたします。
完全自由設計のため、お客様のご要望に合わせて住まいをご提案いたします。
展示場では、月々のローン返済のシミュレーションや、お客様のライフプランに合わせたご提案もおこなっております。気になる方は、お気軽にご相談ください。

 

 


 

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