こんにちは。
松本展示場の小澤です。
6月になり、山も街もいっそう新緑がまぶしくなってきました。
さて、今日は 「地名から読み解く地形」 というテーマで、中信地域、安曇野市の中でも明科・穂高・豊科について触れていきたいと思います。
※因みに、安曇野市は2005年に南安曇郡豊科町、穂高町、堀金村、三郷村、東筑摩郡明科町の5町村が合併して誕生した市です。
現在でも旧町村の呼び方は定着していますね。
【明科】
明科の名前の由来は、「あか(赤)」+「しな(階)」で、赤土の地層が階段状に形成された地形に由来するそうです(諸説あります)。
明科の特徴の一つに、河岸段丘の町、という点があります。明科の南から北へ犀川が、途中高瀬川と合流して流れていますが、この川沿いに河岸段丘が多くみられます。大きく5つの段丘に分けることができ、一番高い第1段丘の段丘面は河床から150m以上、第2段丘は120m以上、第3段丘は70m、第4段丘は30m、一番低い第5段丘は10m以上となっています。
明科を通ると東の山の斜面に向かって街並みが形成されているのが分かりますが、少し高い位置にあるので、西側の北アルプスの眺めが抜群という環境です。
場所によっては桜越しの常念岳、なんて絶景を眺められるかもしれません。
因みに長野県内には、明科の他にも「更科」、「蓼科」、「埴科」、「浅科」などなど、「科」がつく地名がたくさんあります。
長野県の旧国名である「信濃」も古くは「科野」と表記をしていたそうです。これらも、山国で段差のある地形からきている地名かもしれませんね。
【穂高】
穂高(ほたか)の地名は、「ホ(先端を意味する)・タカ(高)」で、北アルプスの高嶺を示したものです。北アルプスを擁する穂高にふさわしい地名ですね。
穂高の地形の特色は、西高東低です。西の北アルプスは標高3000m近い山々が連なっており、東に向かって低くなります。土地の勾配ですが、平地では西に向かって10mについて13㎝という緩さが、山地では10mについて190㎝という急傾斜をもち、屏風状に西に聳え立っています。この急な勾配が、平地から見たときの眺望を素晴らしいものにしているようです!
この北アルプスからは中房川や烏川などが流れ出し、日本でも代表的な広大な扇状地を形成しています。肥沃な沖積土壌とともに灌漑水にも恵まれた有数な農耕地帯となっています。これからの季節は青々とした稲が育つ田んぼが広がる景色を眺めることができますね。
【豊科】
豊科の地名の成り立ちは明科や穂高とはちょっと違います。調べてみると、豊科町になる以前に合併した自治体の鳥羽の「と」、吉野の「よ」、新田の「し」、成相の「な」をとって「とよしな」となったそうです。
地形とは関係がありませんが、旧町名を残した命名の方法も良いですよね。
因みに、豊科の西側は北アルプスから運ばれてきた砂礫によってつくられた扇状地が広がり、東側は犀川の河岸段丘が広がるようです。
それぞれ西と東で穂高・明科に似ているのかもしれませんね。
いかがでしたか?
地名の由来を探ってみると、その土地にどういった特徴があるのか、過去にどんな場所だったのかを知ることもできます。
身近な地名でも由来を調べてみると新しい発見があるかもしれませんね。
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