コロナ禍を経て働き方の多様化がより一層進み、仕事にとらわれることなく、住む場所を自由に決められるようになってきました。いまや移住は多くの人にとっての選択肢の一つとなっています。
とはいえ、いざ移住となると考えなければならないことが盛りだくさんで、ハードルが高いことも事実です。ここでは、移住を検討している方におすすめのお試し移住について解説していきます。参考にしてくださいね。
目次
お試し移住とは?
お試し移住とは本格的な移住の前に、移住後の生活を確認するために期間を決めてその地域にお試しで住んでみることを指します。
移住をするには移住先探し、転職、転校、住居探しなど、重要な検討がいくつも必要ですよね。家族の暮らしがガラッと変わるとなると、慎重に吟味しなければならず、時間もかかります。
そんな移住を考えている人にとっての悩みを解決する手段の一つがお試し移住です。
期間は数日から数年と様々で、自治体の制度や家庭の目的に合わせて選択します。
自治体ごとに特色あるサービスがあり、年単位の長期滞在ができるところから農業体験ができるところまで様々です。
移住前に実際に暮らしをイメージして滞在することで、地域とのミスマッチや後悔を減らすことができます。移住を検討している方はお試し移住についても調べてみると良いでしょう。
お試し移住の5つのメリット
お試し移住を簡単にご紹介しましたが、ここではお試し移住のメリットを具体的に解説していきます。
移住後の生活のイメージが具体化される
こんな町素敵だな、住んでみたいな、と思っている場所も、観光の視点と生活の視点とでは印象が大きく変わります。暮らすという視点で滞在をしてみると思わぬメリット、デメリットが見つかります。
通勤通学にかかる時間、食料や日用品の手に入りやすさ、医療機関へのアクセス、地域のコミュニティの雰囲気、習い事や趣味ができるか等、具体的な生活のイメージができるため、非常に参考になるでしょう。
大規模な引っ越しが不要
本格的な移住となると、まず住処を探す必要がありますよね。賃貸、中古住宅の購入、新築など選択肢がありますが、いずれも地域をある程度知った上で決めなければならず、一筋縄にはいきません。その上住んでいた家の片付けや退去から荷物の運搬も大変ですよね。
その点お試し移住では住居を自分で用意する必要がなく、すぐに生活ができる設備が整っていることが多いため気軽に訪れることができます。
古民家暮らし体験も可能
お試し移住ができる自治体の中には古民家を施設として改修しているところもあります。憧れの古民家に手軽に宿泊することができるのは魅力的ですよね。
中古住宅や古民家をリフォームして暮らしたいと考えている方にとっても参考になるでしょう。
お試し移住向けの補助金がある
自治体の中には本格的な移住だけでなく、お試し移住にも適用される補助金を用意しているところがあります。
宿泊費や交通費、レンタカー代など、お試し移住にかかる費用の一部に補助金が適用されます。検討している地域に制度があるか確認してみましょう。
お試し移住期間中に仕事探しも可能
移住に伴い転職を考えている方は、移住先での職探しが必要です。リモートでの面接が増えてきたとはいえ、職場見学等、現地に出向いて確認していことも多いですよね。
何度も往復するのは大変なので、お試し移住の期間に仕事探しをすると都合が良いでしょう。実際に、お試し移住に職業体験を組み込んだプランもあります。
お試し移住には様々な形がある
一口にお試し移住と言っても、その形態は様々です。期間の長さから目的とするものまで異なるため、ご自身に合ったお試し移住の形を探ってみてくださいね。
①長期滞在ができる
1年~数年と、長期のお試し移住ではその地域の四季を体感することができるという大きなメリットがあります。暑さや寒さ、台風など地域特有の気候を予め体験しておくことで安心できますよね。また地域行事への参加や学校への通学もできるため、地域とのつながりを築くこともできるでしょう。
北海道新ひだか町
北海道新ひだか町には体験住宅が10棟あり、海や牧場に近いのどかな地域と市街地とで居住地を選ぶことができます。
4月の初旬から3月の下旬までの最長約1年間滞在することができ、1日あたり1,030円の利用料がかかります。
Wi-Fiも完備しているため、現在の会社に勤めながらリモートワークをすることもできます。また新ひだか町では毎月1回、移住者の交流会があります。先輩移住者の声が参考になり、情報収集もできるため参加してみると良いでしょう。
【参考】
北海道新ひだか町 滞在・移住ナビ
②農業体験ができる
移住を機に農業を始めたい方、自給自足をしてみたいという方もいますよね。
ただ、農業は外仕事に力仕事で想像以上に体力勝負。予め体験はしておきたいものです。お試し移住と農業体験をセットにしたプランを用意している自治体も多いため、調べてみましょう。
【関連記事】
地方に移住して農業を始めたい!移住スタイルやおすすめのエリアをご紹介
長野県高山村
長野県高山村では一泊二日で行う短期型と3~7日間で行う長期型の二種類の農業体験を行っています。
就農を目指す方を対象とし、開催時期に合った果物の管理作業や収穫などを体験します。その際一泊1,000円で村の就農おためし住宅に宿泊することができます。
果樹栽培が盛んな高山村では就農支援を行っており、補助金制度もあります。先輩移住者との交流会もあり、地域で移住を受け入れる体制を整えています。
【参考】
移住|長野県高山村HP
③豊かな自然を感じられる
せっかく移住をするのであれば、自然豊かなところに、とお考えの方も多いのではないでしょうか。
海や山が近く、自然豊かな環境は空気や眺望が綺麗で気持ちいいですよね。レジャーや家庭菜園なども楽しめる環境が多いです。地方では総じて人口減少が問題となっており、移住者の受け入れには積極的ですので好みの場所が見つかるといいですね。
長野県立科町
立科町は長野県の東信にある山々に囲まれた町で、標高が700m~1,500mと高いため夏の日中でも20℃台と涼しく過ごせます。
登山口やスキー場、キャンプ場が近隣に豊富でアウトドアレジャーを楽しむにはもってこいの地域です。
隣町には大型のショッピングモールや新幹線の駅があり30分でアクセスできるため、利便性の心配もありません。移住者も多い地域のため繋がりもつくりやすいでしょう。
立科町では6泊まで無料で滞在できる移住体験住宅があります。また滞在型市民農園のクラインガルテンもあるため、移住生活と共に農業を試してみたい方も検討してみてはいかがでしょうか。
【関連記事】
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④お手軽に滞在できる
ここまでご紹介してきたように、お試し移住も地域ごとに条件が様々ですよね。
中には宿泊料金が無料であったり、交通費の補助が出たりと金銭面で気軽に試すことができるものから、期間の縛りがないもの、都市近郊で移動の負担が少ない地域まで、気軽に滞在できる地域があります。スケジュールに余裕のない方、できるだけ節約したい方、という方にも合う自治体が見つかるのではないでしょうか。
埼玉県秩父郡皆野町
皆野町は埼玉県の山間の町で、農業や秩父音頭などの文化、河川と山々を活かしたレジャーが盛んです。
皆野町には年間20日まで無料で宿泊できるお試し居住用住宅があります。都市部からの距離も比較的近く、お試し移住が気軽にできる自治体です。
また皆野町は移住支援に力を入れており、移住し家を新築する場合には補助金が受け取れます。子育て支援も豊富で、チャイルドシート購入補助金やおむつ、ゴミ袋の支給などがあります。
【参考】
移住・定住|皆野町
⑤伝統産業に触れられる
お試し移住制度を設けている自治体の中には、地域の伝統産業に携わることができるプランを用意しているところもあります。
地域が気に入って移住をするのであれば、そこに古くから伝わる伝統産業に携わりたいという方もいるのではないでしょうか。お試し移住の際に伝統産業についても触れられるといいですよね。
島根県出雲市
島根県では「UIターンしまね産業体験」という制度を設けており、伝統産業の他、農業や漁業などの体験をしながら知識や技術を身に着けようとする方に、滞在に要する経費の一部を助成しています。
期間は3か月以上2年以内で、一人当たり月に12万円が助成されます。中学生以下の子どもがいる場合は3万円が加算されます。
出雲市では伝統工芸の木工などの受け入れ先があります。移住のために市内を訪れ宿泊した際の滞在費の一部を助成する市独自の制度を設けています。
その他に島根県では転職活動の交通費や引っ越し費用の助成も行っており、移住支援が手厚い県です。市町村ごとにお試し移住の補助金や、住宅の貸し出しを行っているので調べてみましょう。
まとめ
今やインターネットでの情報収集は基本で、多くの有益な情報が手軽に得られます。しかし移住をするに当たっては現地に赴いて気候や雰囲気、文化など肌感覚に合うかを確かめることが大切です。
お試し移住は多くの自治体で受け入れており、補助金を始め、職探しや学校見学や農業体験等、地域ごとに様々なサービスを提供しています。
気になる地域にお試し移住の制度があるか調べてみましょう。夢の移住へ一歩近づくはずです。
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フォレストコーポレーションではこれまで多くの方の移住をサポートしてきました。
移住を考え始めた方に、この長野県・信州での暮らしが、よりリアルにイメージできるよう、移住のお手伝いができたらと思っています。
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