こんにちは!諏訪展示場の横地です。
突然ですが、皆さんは2014年の御嶽山噴火災害のことを覚えていますか?
長野県民は当時のことを覚えている方も多いようですが、他県の方だと何のことだっけ?と思ってしまうかもしれません。
私も当時は群馬県に住んでいたので当時のことはあまり覚えていませんが、登山業界には激震が走ったと地元の方から伺ったことがあります。
58名が死亡し、5名が行方不明となっている戦後最悪の火山災害でした。
現在でも山頂付近では崩れた灯篭や枯れた植物など噴火の爪痕が残っています。
そんな御嶽山噴火災害で最も被害が大きかった八丁ダルミという登山道が今年7月29日に9年ぶりに規制解除され、大きな話題となりました。
慰霊の意味も込めて、開通後すぐに八丁ダルミを通って御嶽山へ行ってきましたので、今回は登山道の様子を書いていきます。
~八丁ダルミとは?~
八丁ダルミは、長野県王滝村に登山口のある王滝登山道にある尾根のことを指します。
2014年の噴火では16名がこの八丁ダルミで亡くなったそうです。
噴火以来八丁ダルミの通行は制限されていましたが、今夏9年ぶりに規制解除がされました。
現在八丁ダルミにはシェルターが設置され、万が一の際に使用できるようになっています。
またヘルメットの着用、速やかな通過など王滝村から注意事項が出されている状態です。
~八丁ダルミの様子~
先述したようにシェルターが設置された八丁ダルミですが、噴火の影響か大きな岩が登山道横に転がっていました。
噴火の際には数センチ~60センチの石が時速350~720㎞で降ってきたそうです。
大きいものでは軽トラック大の岩も転がっていたようで、当時の様子を想像すると恐怖でしかありません。
現在では登山道はきれいに整備され、歩きやすくなっていました。
~噴火以外の脅威も~
噴火を含む自然災害は人間が抗えない脅威ですが、他にも人間の脅威となるものがあります。
それが熊です。
八丁ダルミを歩いたこの日、登山道を横切るツキノワグマを見かけました。
50mほど先にいて、体長は推定1mほどでこちらには見向きもせず通過していきました。
熊を見かけるのは初めてでしたが、距離が離れていたのもあり冷静にいられましたが、急に出くわしたらどうなっていたか…
熊鈴をつけて歩いていますが、音に慣れた熊には効かないという話も聞いたことがあります。
やはり出くわしてしまったときに冷静に対処できるように、あらかじめ対処方法を確認しておくことが必要だと感じました。
~噴火災害を知って~
王滝コースの登山口にはビジターセンターがあり、噴火当時の資料を見ることができます。
どれだけ悲惨な状況だったか、自然がいかに恐ろしいものか知ることができました。
登山をしていると人の生き死にを身近に感じることがありますが、それでも「まさか自分が…」という思いは正直あります。
ただ、このような自然災害が現実に起きていることを再認識して、自分にできる最善の対処はすべきだと強く感じました。
皆さんも登山やハイキングをする際は、自然を甘く見ずにしっかりとした装備で臨むようにしましょう!