二拠点生活(デュアルライフ)とは?注目の理由やメリット、始めるポイントを解説
近年注目されている二拠点生活。都市と地方、両方に拠点を設け、都合によって使い分けができる生活は便利そうですよね。
しかし、生活拠点を二つ持つということは便利なだけではありません。ここでは二拠点生活のメリットとデメリットをご紹介します。実際に二拠点生活を送っている方の声もご紹介しますので参考にしてみてください。
目次
- 二拠点生活(デュアルライフ)とは?
- 二拠点生活に注目が集まっている背景
- 二拠点生活のメリット
- 二拠点生活のデメリットや注意点
- 実際に二拠点生活をしている人ってどんな人?
- 費用を抑えて理想の二拠点生活を実現するポイント
- 家づくりについて相談会で聞いてみよう
- まとめ
二拠点生活(デュアルライフ)とは?
二拠点生活(デュアルライフ)とは2つの拠点を持ちながら生活を営むことを指し、このような暮らしをしている人はデュアラーと呼ばれています。
例えば、平日は都会で仕事をして、週末は地方での田舎暮らしをする方。子どもの長期休暇に合わせて拠点を変えたり、趣味やレジャーのために何ヶ月も地方で過ごしたりする方もいます。
このようにそれぞれのライフスタイルに合わせて、柔軟に拠点を行き来しながら暮らすことができます。
以前は二拠点生活といえば、富裕層やリタイア層といった限られた人たちが別荘で休暇を過ごすというようなイメージでした。しかし、リモートワークや在宅ワークが増え働き方が多様化したことで、幅広い年齢やビジネスパーソンにも二拠点生活が浸透しはじめています。
二拠点生活に注目が集まっている背景
二拠点生活に注目が集まっている背景として、働き方改革の浸透により場所を問わずに働ける人が増えたこと、政府が地方創生の支援を強化していることが挙げられます。これらに加え、新型コロナウィルスによる影響で都市住民の地方への関心が高まっていることも要因の一つといえるでしょう。これらを詳しく解説していきます。
・働き方の多様化
労働時間の是正、テレワーク導入などの働き方改革が推進され多様な働き方が選択できるようになってきています。また、情報通信技術が発展しネット環境さえあれば場所を問わず働けるようになりました。そのため、都心のオフィスに通う必要がなくなり、自然豊かな地方やふるさとでの生活を求める方が増えたと考えられます。
・政府の取り組み
政府も二拠点生活の促進に力を入れています。
二拠点生活を促進することは、都心における過密を是正し、地方創生の助けとなる重要な機会であるとしているためです。
2021年3月には国土交通省により二拠点生活の普及を目的とした「全国二地域居住等促進協議会」を設立し、施作や事例の情報交換、課題への対応の検討などを行っています。
・新型コロナウィルスの影響により地方への関心が高まっている
新型コロナウイルスの流行は多くの企業のテレワーク導入のキッカケとなり、働き方や生活の選択肢が広がりました。それに伴い、都会とは違った居場所や生活へ関心を持つ人も増加しています。
二拠点生活のメリット
近年、注目を集めている二拠点生活。ここからはそんな二拠点生活をすることで得られるメリットを4点ご紹介します。
コストをかけず気軽に移住ができる
二拠点生活であればこれまでの拠点を維持しつつ新しい地域での生活が楽しめます。
また、地方によっては安い家賃で部屋が借りられたり空き物件を格安で購入したりすることもできるので、完全に移住するよりも気軽に始められます。
二拠点生活に関する支援策の整備も進んでいます。例えば、リモートワーク支度金、新幹線乗車券等購入費支援金といった補助金を受けられる自治体もありますよ。
このようなサービスを利用すると移住のコストを削減することも可能です。
趣味やレジャーを存分に楽しめる
スキーやサーフィン、山登りに釣りといった自分の趣味に適した環境を選べば、趣味やレジャーを存分に楽しめます。これは、休日は趣味やレジャーに没頭したいという方にとって大きなメリットです。
また、普段は都会で生活している人が自然豊かな地方を二拠点目にすれば、オンオフの切り替えにもなりリフレッシュに。
趣味やレジャーを存分に楽しめる環境で生活をすればより自分らしい暮らしが実現できて、人生を豊かにしてくれるでしょう。
新しいビジネスにつながる可能性がある
二拠点生活をすることによって、新しいビジネスに繋がる可能性があります。
例えば、拠点とした地域が抱える課題に気がつき、その課題を解決するための事業を始める方もいます。また、新たな人間関係を築くこと、刺激を受けることがビジネスのきっかけになるかもしれません。
内閣府では地方創生起業支援事業として、地域の問題解決のための起業への支援を行っています。地方創生に関する仕事に力を注ぐことは二拠点生活をする人にとっても、受け入れる側にとってもメリットとなります。
一戸建てのマイホームを取得できる
一戸建てのマイホームが欲しいと考えている方は、地方にマイホームを持つという選択肢も視野に入れてはいかがでしょうか。地方であれば比較的地価が低いため、都会と比べて広々とした大きな土地や家を手に入れやすいです。
また、地域によっては、移住者を誘致するために補助金や助成金を設けた移住支援もあるため、これらを利用することでよりマイホームが取得しやすくなります。
二拠点生活なら、これまでの仕事を辞めることなく地方のマイホームで生活する機会を得られます。
二拠点生活のデメリットや注意点
二拠点生活を始めてから後悔をしないために、デメリットも理解しておく必要があります。デメリットや注意点を5点ご紹介します。
維持のためのコスト(お金・時間)がかかる
一つの地域のみで生活するよりも、二拠点生活にはお金も時間もかかります。
まず、家賃や光熱費は二重にかかることになります。また、移動のための交通費や時間がかかることも忘れてはいけないポイントです。選ぶ地域によりますが、田舎であれば生活するための車も必要になるかもしれません。
二拠点生活を送るために、どれくらいの費用が必要なのかしっかりと想定しておくことが大切です。
地域によっては寒さや雪の準備が必要
自然が豊かな地域に住めるのは二拠点生活のメリットの一つですが、雪が多い地域であれば寒さや雪への備えが必要になります。水道管の破裂や、車のバッテリーがあがってしまうなど寒い地域ならではのトラブルも……。
そのため、雪に慣れていない地域から二拠点目に寒さの厳しい地域を選ぶ場合は、情報収集を行い雪国で暮らしていくための準備をしておきましょう。
家族の理解を得る必要がある
二拠点生活を実践するためには、家族の理解を得なければなりません。
費用や移動の労力もかかる二拠点生活、さらに子どもの教育や仕事への不安などがあると家族と意見が合わないこともあるかもしれません。
家族みんなが納得できるライフスタイルを実現するためにも、二拠点生活の魅力を伝える、家族が感じている不安を一つずつ解決してくといった努力が必要です。
予定が崩れることがある
二つの拠点を持って生活するためには、拠点間の移動は必要不可欠です。しかし、移動手段によっては交通状況の乱れにより予定通りに移動できないこともあります。
また、一つの拠点で生活していれば大したことがないようなちょっとした出来事でも大きな予定の崩れにつながることもあります。
様々な可能性を想定し、ゆとりのあるスケジュールを心がけておきましょう。
掃除、雑草対策などメンテナンスが大変
二拠点生活を送ると、部屋の掃除は2倍になります。さらに、広い庭のある家であれば雑草対策や庭のメンテナンスといった手間が発生します。
せっかく趣味やレジャーに没頭したい、日頃の仕事の疲れを癒したいと地方に拠点を持っても掃除や家のメンテナンスに追われてしまっては、二拠点生活への意欲も無くなってしまいますね。
広い庭や自然に囲まれた家は魅力的ですが、それに伴う掃除やメンテナンスも含めて楽しめるのかということまで検討する必要があります。
実際に二拠点生活をしている人ってどんな人?
東京と小布施町の二拠点生活
小布施町に家を建築した50代のご夫婦。
先代の会社を引き継ぎ、忙しく働いているご主人の息抜きはスキーや山登り、自転車等、自然の中で遊ぶこと。会社員の奥様も同様の趣味を楽しむため、夫婦で毎週末信州に来るようになりました。金曜夜に長野のホテルにチェックインし、日曜夜には東京に帰るという生活が続きましたがそのうち長野にアパートを借りるように。その頃からいつか信州で暮らしたいという夢が膨らんでいたそうです。
コロナ渦もあって、リモートワークが中心の奥様は現在ほとんどを小布施町で過ごされています。週末はご友人が泊まって一緒に山に出かけ、帰ってからの団らんのひとときを楽しんでいらっしゃるそうです。
ご夫婦揃っての完全移住を楽しみにされています。
神戸と原村の二拠点生活
原村に家を建築した50代のO様です。信州に興味を持ち出したのは大学時代。スキーをしたり、山を眺めたりと毎年通っているうちに、この環境の中で生きていきたいと強く感じるようになったそうです。
初めは別荘地内の古い家を購入し別荘として活用しながら、月に二回以上通う生活を続けていました。そんな生活を14年続け、気候環境やコミュニティについての不安を解消した上でとうとう移住を決意しました。
古い家を買った時に手に入れた薪ストーブや、敷地内のカラマツを使った床材など、愛着のあるものに囲まれ、毎日を忙しく過ごしていらっしゃいます。移住をする際には、そこでどういった暮らしがしたいのかをよくイメージしておくことをアドバイスされています。移住の経緯や気候、生活について興味深い話をたくさんしてくださっています。ぜひ動画もご覧ください。お忙しい方は下のショート動画をご覧ください。
費用を抑えて理想の二拠点生活を実現するポイント
ここからは費用を抑えて理想の二拠点生活を実現するために、始める前にするべきこと、心構えなどのポイントをご紹介します。
資金計画を立てる
費用を抑えて理想の二拠点生活を実現するためにはまず、何にいくらぐらいかかるのか把握し、資金計画を立てておきましょう。
まず二拠点生活を始めるための費用として、賃貸住まいだとしても住宅を借りるための費用と住まいを整えるための費用が必要です。さらに、住むところを決めるまでには物件探しのための移動費用や宿泊費もかかります。
生活が始まると、家賃や光熱費に日用品、地域によっては冷暖房費が思っている以上にかかるかもしれません。
生活ができないということがないように、初期費用やランニングコストを具体的に想定し、余裕を持った資金計画を立てておくことが重要です。
支援を行っている地域を調べる
上記の通り二拠点生活を実践するためには、初期費用もランニングコストもかかります。新たな環境での生活では思いがけない出費もあるでしょう。
少しでも費用の負担を軽減するために、自治体の移住支援を活用するのがおすすめです。
まず、二拠点生活への支援制度がある地域を調べてみましょう。
住宅助成制度やリモートワーク支援金など、自治体によって支援も変わってくるのでご自身に合ったものを探してみてくださいね。思いがけない場所に理想の拠点が見つかるかもしれません。中には子育て支援制度がある地域もあり、お子さんがいるご家庭でも二拠点生活にチャレンジすることができますよ。
目的にあった二拠点目を選ぶ
家族の目的が達成できる環境であるかを吟味して二拠点目を選びましょう。
せっかく二拠点生活を始めても、目的に適していない地域であれば満足のいく暮らしを送れませんね。理想の二拠点生活を実現するためには目的が必要です。
自然に囲まれた田舎ならのんびり過ごせるのでは、というイメージだけでは理想と現実のギャップに驚くかもしれません。
休日は趣味に没頭したい、自然の中で子育てがしたい、自分たちで育てた野菜を味わいたいなど二拠点生活を始める目的や目標を明確にしておきましょう。
そうすることで、予算はどれくらいかけられるのか、住まいはどうするのかなど生活を始める上で迷うことも少なくなりますよ。
具体的に二拠点生活をイメージする
二拠点生活がどんな生活になるのかをイメージしてみましょう。
その時、かかる費用や移動の時間、滞在中の移動手段や住まいのメンテナンスなどを具体的にすることがポイントです。二拠点生活を無理なく実践するためにも、イメージしてみて挙げられた不安要素は一つずつ解消しておきたいですね。
特に田舎暮らしをしたことがない人は、便利な都会の暮らしと比べると不便さに苦労するかもしれません。
理想の暮らしを実現するための二拠点生活をストレスにしないためにも、地方の生活のいい面だけでなくデメリットも想定しておく必要があります。
地元のコミュニティに溶け込む努力を
二拠点生活を続けていくためには、地元のコミュニティに溶け込むことが重要です。
れない地域での生活では協力者や相談相手がいると心強いですし、地元の方との交流は楽しいものです。二拠点生活の支援が充実している自治体であれば、受け入れてもらいやすいでしょう。
地域によっては、清掃活動など地域の活動への参加や消防団などの加入を課されることもあり、参加することで自然と距離も縮まります。
このような地域活動の参加が自分のライフスタイルに合わない場合は、事前に相談しておく他、地域活動が少ない拠点を選択するのも一つの方法です。
家づくりについて相談会で聞いてみよう
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まとめ
生活拠点を二つ構える二拠点生活。完全な移住よりも手軽に地方暮らしをすることができ、休日にはアウトドアの趣味などを満喫しやすくなります。しかし一方でメンテナンスが増えるなど注意すべき点もあります。
二拠点生活は目的をしっかりと持ち、家族と共有しておくことが大切です。目的に合わせ情報収集を行って拠点の選定も入念に行いましょう。長野県内の各地域については当社スタッフが詳しくお伝えしますので、お気軽にお問合せ下さいね。