設計士が建てた、はぐくみの家

駒ケ根市K様邸/ご夫婦+お子さま4人

エリア別|伊那エリア

片流れ屋根のシルエットとダークブラウンの外壁で、スッキリとした佇まい。

 

以前より「工房信州の家って良いな」と思われていたKさん、縁あって現在はフォレストの設計士をされています。
4人の子どもたちがのびのび過ごす空間を支えるのは、おじいちゃんの山の木で育った木。「はぐくむ」がキーワードの家づくりです。

 

広々ワンスペースに、心地よい居場所がたくさん

 

奥 様 家族みんなが集まる一階はワンスペースで広々と、でも段差をつくって気軽に腰かけたり、それぞれに心地よい居場所ができるように工夫しました。子どもがいてもすっきりとした空間を目指し、収納計画とディティールにもこだわりました。

ご主人 細かな設計は妻におまかせでしたが、私が希望したのは薪ストーブを家の中心にドンと置くこと。それと家の中ではオープンに暮らしたかったので、壁面を斜めにしたり、窓の大きさや位置を調整したりと、外からの目線に配慮しました。
私の書斎コーナーもつくりましたが、ゆっくり活用できるのはこれから。庭も室内も、やりたいことがたくさんあり楽しみです。


道路からの視線を巧みにコントロールしたことで、眺望を気兼ねなく楽しめる南窓。ふかし腰壁に座ってくつろいでも良い。

階段の昇り口に設けた、ご主人の書斎コーナー。一人の作業をしていても、いつでも家族とのふれあいが生まれる空間設計。

子ども部屋は、建具を挟んで男子部屋と女子部屋に二分できる。壁と天井は板張りで、わんぱく盛りに対応。

主寝室にもワイドな開口を設け、家じゅうからアルプスの眺望を楽しめる。

 

 

おじいちゃんの山、職人さんとの握手
みんなの思いを受け継いで

 

ご主人 祖父の山の木を柱や梁にしてもらい、私の代では無理かとあきらめていた夢を皆さんの力で叶えることができました。厳かな伐採式をして、伐った木の年輪を数えると樹齢80年。木って重いんだなぁと、家を建てる重みを実感しました。世代を超えた家づくりは子供たちにとっても貴重な経験になりました。

奥 様 着工式も心に残っています。職人さん一人一人と握手を交わし私たちの家づくりへの思いがバトンタッチされ、皆さんと顔を合わせて安心してお任せできました。


おじいちゃんの山で伐った木は、リビングの丸柱に。お子さんが木登りを楽しまれているそう!

家族6人みんなで珪藻土塗りを体験し、手形とデザインを施した思い出の壁。

 

ご主人 これからは、無垢の木の味わいが深まっていくことを楽しみにしています。季節によって変化があったり傷もつく素材ですが、手当てをしながら見守ることは自然素材の家ならではの「はぐくむ」感覚があります。材料から職人さんまでとても身近に感じた家づくり。山、木、そしてこの家を、今度は私たち家族が大切に育てていこうと思います。

 
ダイニングは子供たちのスタディコーナーにも。壁際の造作棚は、学校の教室ロッカーのイメージでデザイン。

 

 東の高窓から朝日が差し込む大きな吹抜け。物干しバーを設け、二階の脱衣から直接洗濯干しができる、家事ラク空間。クリアの三枚扉の向こうには玄関があり、明るさを室内に取り込む。

 

Data
建設地/駒ケ根市
竣 工/2017年9月
敷地面積/69.04坪
延床面積/35.23坪