渋柿をもらい、家族総出で干し柿づくり。都会では出来ない経験を楽しんでいます。
佐久穂町へ移住 N様
移住エリア別|東信エリア
DATA
【転職なき移住】【子育て・教育移住】
移住先/南佐久郡佐久穂町【東信エリア】
移住年月/2022年3月
年代/30代
家族構成/ご夫婦、お子さん3人
移住のきっかけ
ご主人
自然環境豊かな場所でのびのび子育てが出来ると良いな、と思い移住を考え始めました。佐久穂町の大日方小学校の、特色ある教育方針に惹かれ、またコロナ禍で仕事がほぼリモートワークになったことも重なり、信州への移住を決めました。
土地は自分たちで探しました。駅まで歩ける距離、子どもが学校に通える距離、子どもが1人で買い物に行ける距離、そうした利便性を求めていました。結果、住んでみてもやっぱり便利だなと感じます。インターチェンジも近く、利便性は申し分ありませんでした。
転職なき移住、移住後の働き方
ご主人
以前から勤めていた会社に在籍したまま、リモートワークで仕事をしています。基本はリモートですが、週に一度は出社をするようにしているので、週一で東京まで通勤をしています。東京までの通勤時間や交通費が問題ないか事前に確認し、シミュレーションをして移住を決断しました。
始業開始は9:30。9:00過ぎから自宅の書斎に入り、仕事をしています。書斎に入ったら仕事をする。仕事が終わり書斎から出てきたら、プライベートな時間、と決めています。以前住んでいたマンションでは書斎が無かったので、切り替えが上手く出来ませんでしたが、書斎があるとメリハリがつきやすいですね。
移住後の暮らし_ご近所づきあいやコミュニティ
奥様
隣の方がとても優しく、いろいろなものをいただいています。初めてお会いした時には小鮒の甘露煮、採りたてのタケノコも、こんなにどうしよう!というくらい、たくさん分けていただきました。他にも野沢菜や大根・人参・かぼちゃ・玉ねぎ。玉ねぎは1箱いただいたので、それ以降買っていません (笑)。
私たち家族は、とうもろこし、ミニトマト、オクラ、ハト麦をつくり、庭ではひまわりを育てています。初めて挑戦した菜園は分からないことも多く、とうもろこしは密集しすぎていたので、お隣さんのアドバイスで間引いて持って行ってもらいました(笑)。
ご主人
佐久市臼田の大丸家具の店長が主導している、「カラモリ会」というボランティア団体に所属しています。月2回の活動で、山のメンテナンス依頼を受けて、伐採した木を皆で分配し、薪にして利用しています。月2回いつも参加をし、とても良い繋がりができました。会員は、軽井沢や八千穂高原など皆さん様々な場所に住み、年代も仕事もバラバラですが、薪を採るという活動を通してコミュニケーションをとっています。横の繋がりができているのが楽しいですね。
奥様
玄関先の干し柿は、お隣さんから「干し柿やるかい?」と聞かれ、「やります!」と言ったら100個くらいもらってしまって(笑)。 家族総出で干し柿づくりをしました。すごく甘くてびっくり!できた干し柿はカラモリ会に持って行って、皆で食べて、美味しいと言っていただきました。
ご主人
その後、カラモリ会の仲間から更に渋柿をもらい、追加で干し柿づくりをしました。子どもがそのままかじって、「苦い!」と言ったり…ここに移住してから、今まで出来なかったような様々なことを経験できています。
奥様
玄関先の縄も子どもが近所のおじいちゃんから習っているんですが、薪ストーブの焚きつけにしたり、お正月の飾り物をつくったり、そんな体験もしています。
ご主人
移住前はこんな生活になるとは思っていませんでした(笑)。こっちに来てガラッと環境が変わり、妻はリモートの仕事だけでなく、佐久穂町での仕事も始めました。地域の人とのお付き合いの結果、交流が広がっています。
↑佐久穂町の里山交流事業で、りんごの木オーナーになれる取り組み。N様もオーナーとして、摘果作業や収穫体験をしている。
ご主人
カラモリ会は、サードプレイス的な雰囲気の場所だと感じます。大丸家具に、カラモリ会のメンバーが日常的に集い、薪ストーブのまわりにみんなで座って、家具を買うでもなく(笑) 話をする。そういうコミュニティです。
移住する前、地域のコミュニティに入ることに対し変な不安感があった訳ではありませんが、分け隔てなくそういう場に入れてもらっているのは、とてもありがたいです。一歩踏み出してコミュニティに入ると、自分たちも生活しやすくなるな、と感じています。移住先のコミュニティを見つけることを最初にやっておけると良いと思います。
工房信州の家との出会い
奥様
ネットでたまたま見つけて、長野県産材を使ってる点に惹かれました。防蟻処理をしなくて良い木材を使ってる、という点が気に入り、迷わず決めました。
ご主人
元々、天然素材という観点で調べていた訳でなく、土地探している時にたまたま見つけたんです。詳しく中を見ていったら、素材へのこだわりなど、良い会社だね、と思いそこから工房信州の家以外は見ませんでした。
ご主人
いくつか工房信州の家の展示場を見てまわりました。特に土間サロンは、初めはどうやって使うのだろう?と思っていましたが、展示場で実物を見たり体感をし、更に薪ストーブの暖かさも体験できて、すごくイメージが湧きました。
↑カラモリ会で調達した玉切りを、家族みんなで薪割り。
奥様
こだわりは、和室を6畳にしたこと。友人が来ることが多いので宿泊もしてもらえるように準備をしておきたかったです。東京の子どもの友だちが5人泊まりに来た時は、和室があって本当に良かった!と思いました。脱衣所に置いた洗濯機から洗濯物がすぐ干せるように小さなウッドデッキと、近くにファミリークロークをつくり、洗濯動線を楽にしたのも、とても良かったです。
ご主人
私は書斎をつくることがこだわりでした。最初は3~4畳の広さの提案でしたが、仕事をするだけならもう少しコンパクトで良いと思い、結果2畳にしました。このコンパクトさが、すごく集中できる空間になりました。机や棚もつくりつけたおかげで作業がしやすいですね。書斎を小さくしたことで、吹き抜けもつくれて良かったです。
奥様
最初は吹き抜けはいらないと思っていましたが、冬場の暖まりがよくあって良かった、と思っています。
ご主人
夏場は日差しが強く入りますが、ブラインドで調整が出来るし、吹き抜けがあることで熱気がこもる感じがないです。吹き抜けなしで天井が低かったら、もっと熱気がこもる感じが強かったかもしれません。
移住希望者へのアドバイス
ご主人
移住をしたいと思った時、景色の良い土地に暮らしたい、と思う方は多いですよね。でも実際に生活をしていると、それほど外の景色を見ないんです。景色を気にしすぎずに、家の周辺からどんな景色を見れるのか、というのを判断基準にしても良いかと思います。
コロナ禍のリモートワーク推進で移住のハードルは下がったと思うので、近所に引っ越すような感覚で移住しても良いのかな、と思います。軽く一歩踏み出して、とりあえず移住したい地域へ行ってみるのがポイントです。
都会は我関せずなところがあり、隣に誰が住んでいるか分からないことも多いですが、田舎に来ると、やっぱり周りとの付き合いがあります。そこにちゃんと自ら踏み込めると良いですね。待つのでなく、自分たちから踏み込むのが大事だと思います。